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橋梁個別計画、24年度は1橋の補修工事 新富町

 新富町は、2023年度に完了した町内橋梁の2巡目定期点検の結果を踏まえ、19年度に策定した橋梁の個別施設計画を24年3月に改定した。24年度は、定期点検で「早期措置段階」(健全度Ⅲ)と診断された湯之宮橋(新田原・湯之宮線)の橋台洗堀対策工事のほか、堂川橋や川床橋など8橋の点検を実施する予定でいる。

 町が管理する橋長2m以上の橋梁(90橋)のうち、架設後50年以上が経過する橋梁は24年3月時点で19橋あり、20年後には65橋に達する。損傷が深刻化してから大規模な修繕または架け替え等を行った場合には多額の費用が必要となるため、定期的な点検と予防的な補修を行い、ライフサイクルコストの縮減を図る。

 定期点検を実施した橋梁の健全性診断では、全体の92%にあたる83橋が、構造物の機能に支障が生じていない「健全」と診断された一方、5橋が予防保全の観点から措置を講じることが望ましい「予防保全段階」、2橋が早期に措置を講じる「早期措置段階」に分類された。緊急に措置を講じる「緊急措置段階」は該当がなかった。

 橋梁毎の維持管理計画によると、24年度は湯之宮橋(1970年架設、プレテン床版)の橋台洗堀対策工事を実施するほか、同じく湯之宮橋、末永~鬼付女線の堂川橋、川床・黒坂線の川床橋、平伊倉・三財原線の湯風呂橋、湯之宮・野地線の新妻橋、一丁田西線の一丁田西橋、追分1号線の永迫橋の8橋で定期点検を実施する予定。

 25年度には、定期点検で「早期措置段階」と診断された佐土原~伊倉線の潜水橋について、橋脚の断面修復に係る設計を行い、26年度に補修工事を実施する。26年度以降、越馬場~野中線の鬼付女橋、伊倉~松之下線の高尾2号橋、仲伏線の仲伏橋、橋伊倉~中須線の弥六瀬、辻~奥崎線の寺田橋でも補修工事を計画している。

 町では、定期点検や修繕等に新技術・新材料・新工法等を活用することを検討し、コスト縮減や事業の効率化が見込まれる場合は、従来技術から新技術への技術転換を図る。28年度までに定期点検を実施する2橋で、費用の縮減効果が見込める新技術を活用し、約110万円のコスト縮減に努める考えでいる。