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DJI初物流ドローン、機体販売と講習受付開始 明光社

      

▲写真は FLYCART 30、ドローンの送信機、ウィンチモード

 株式会社明光社のドローン事業部は、世界シェア№1のドローンメーカー・DJI初となる物流ドローン「DJI FLYCART 30」の機体販売と、専用講習の受け付けを開始した。これに伴い、7月31日と8月1日に宮崎市高岡町内で関連イベントを開催。多くの関係者が来場し、実機のデモフライトを見学しながら、担当者から製品の特徴等に関する説明を受けた。

 圧倒的な長距離輸送と大容量の積載量、高い信頼性、インテリジェント機能に対応した「DJI FLYCART 30」は、カーゴモード(荷台)とウィンチモード(吊り下げ)を搭載し、経済的かつ効率的な輸送を実現する大型ドローン。抜群の操作性により、専用講習を受講すれば、初心者でも安心して飛行させることができる。

 カーゴモードは、ケースによる物資輸送に対応し、デュアルバッテリーで最大30㎏の荷物を約16㎞、シングルバッテリーで最大40㎏の荷物を約8㎞、それぞれパワフルに配送できる。アルミ合金フレームを内蔵したEPP製カーゴボックスは、軽量でありながら強度も抜群で、衝撃に強く、大切な荷物をしっかりと守る。

 ウィンチモードでは、オプションのウインチシステムを使用して輸送物を吊り下げ、着陸しにくいエリアにも配送することができる。ウインチシステムは、20mのケーブルを用いて、手動または自動で巻き上げ・巻き下げを行う。専用フックは、荷重が抜ける(荷物を着地させる)ことで自動で開き、手動で取り外す必要はない。

 仮に林業での使用を想定し、苗木等の資材をドローン輸送して現地で人力植栽を行った場合、従来の運搬・植栽の全てを人力で行う手法と比較して、1回あたりの運搬量や植栽量は約2倍に増え、1㌶あたりの必要植栽日数は半減する。作業効率の大幅なアップや作業従事者の負担軽減、労働力の削減といった効果が期待できる。

 このほか、山岳地帯にインフラ設備の資材を輸送する場合や海上での物資輸送、災害・事故等の緊急時に於いて、インターネットに接続できない場所や視界が悪い場所への物資輸送でも「DJI FLYCART 30」が威力を発揮する。建設現場では、法面工事をはじめとする高所作業でのピストン輸送等に活用が期待できる。

 ドローンの送信機には、7インチの高輝度画面を搭載し、デュアル制御モードに対応。ボタン1つで、信号の連続性を確保しながら、異なる場所にいる2人のパイロット間で、制御権限を相互に移譲することができる。送信機の信号が遮断された場合、もう一方の送信機が制御を引き継ぎ、機体や飛行の安全を確保する。

 全方向障害センサーとして、前方・後方のフェーズドアレイレーダーとデュアル両眼ビジョンシステムを搭載し、インテリジェント多方向障害物検知を実現した。内蔵のADS-B信号レシーバーは、付近の有人航空機を検知して、操縦者に警告する。

 飛行中は機体の姿勢をスマートに調整し、貨物の揺れを最小限に抑え、安定性を向上させる。吊り荷が引っかかったり、絡まったりするような極端な状況下では、ウインチケーブルを加熱して切断し、ドローンを解放することができる。

 緊急時には、機体に内蔵されたパラシュートが低高度で開き、機体を安定して着陸させる。一定のスピードで落下し始めたら、自動でパラシュートが開き、機体自らが音と点滅で周辺に異常落下を知らせるなどして、第三者や設備の安全を確保する。

 「DJI FLYCART 30」を所有、使用予定もしくは導入予定の者は、専用の講習(2日間)を受講する必要がある。講習では、物資輸送用無人航空機の操縦に必要な基礎知識を身に付け、製品の特性や機能、設定方法等を習得することで、無駄なく迅速に、安全かつ確実に業務を行える人材を育成する。

 機体の主要スペックは、▽機体重量=42.5㎏(バッテリーなし)▽最大離陸重量=95㎏(カーゴケース装備、海抜0m)▽対角線サイズ=2200㎜▽サイズ(長さ×幅×高さ)=2800×3085×947㎜(アーム/プロペラ展開時)―など。

 ドローン事業部の中村副長は、「当社講習施設に実機を展示しており、誰でも自由に見学できますので、お気軽にお越しください」と話す。

 詳細はドローンスクール明光社のホームページ(https://www.meikousha.co.jp/drone/)で確認できる。問い合わせ時に「建設新聞(建設ネット)を見た」で特典あり。問い合わせ先は、ドローンスクール明光社(〒880-0044宮崎市瓜生野2187、電話0985-88-2135、平日8時~17時)。