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施設改修の可能性やイメージ示す うみウララエリア

 延岡市は、ひむか遊パークうみウララエリアの誘客促進に向けた観光推進計画案と、これに基づく施設改修計画案を作成し、ホームページで公開した。北浦、南浦、島野浦の3つのエリアの特色を活かしたコンセプトを設定し、差別化を図ることで、エリア全体の誘客を促進するため、浜木綿村及び須美江家族旅行村の施設改修を目指す。

 市はこれまで、北浦・南浦・島野浦エリアを「ひむか遊パークうみウララ」と称し、重点観光エリアとして、誘客促進に取り組んできたが、重要施設である「須美江家族旅行村」と「浜木綿村」はオープンからそれぞれ約30年が経過し、今後も魅力ある施設として維持していくためには、各施設の大規模改修が必要となっている。

 一方で、施設が整備された約30年前から、旅行のニーズやスタイル、消費者の価値観など、観光を取り巻く環境も大きく変化しており、多様化したニーズに対応するための新たな観光推進プランも必要となっていることから、対象エリアの現況調査・分析や検討会の実施等を経て、観光推進計画案と施設改修計画案をそれぞれ作成した。

 観光推進計画案では、▽北浦エリア▽南浦エリア▽島野浦エリア―の3つに分け、「食」を軸に「プライベート」「アウトドア体験」「シマの暮らし」という各エリアの特色を活かしたコンセプトを設定。各エリアの差別化を図ることで、全体の誘客を促進するとともに、旅の付加価値をあげ、旅行者の満足度を高めていくことを目指すとした。

 こうしたコンセプトを踏まえた施設改修案では、浜木綿村及び須美江家族旅行村の改修の可能性やイメージを提示。浜木綿村に関しては、ケビンの改修やプライベートビーチの設置、稼働率が低いミニシアターのショーシアター・ミニバーへの機能転換、廃墟化しているパノラマ館の宿泊・リラクゼーション施設へのリニューアルなどを盛り込んだ。

 ケビンに関しては、大きな改修は不要とした上で、他のエリアとの差別化を図るため、入り口にゲートを設置。低めの塀と植栽を配置し、道行く人の視線が入らないように調整するとともに、バーベキューなどを楽しめるプライベートビーチの設置、一部ケビンのバリアフリー化、キッチン周りの充実といった改修イメージを示した。

 稼働率が低く、管理に手間がかかるミニシアターに関しては、地域交流や観光客のナイトコンテンツの場として活用できるショーシアター・ミニバーへの転換を提案。現在は廃墟化しているパノラマ館は、エリア内への宿泊人員を増やすため、海が見える温浴・リラクゼーション機能を備えた宿泊施設に改修するイメージを示した。

 一方、須美江家族旅行村に関しては、閉鎖感がある管理(受付)棟を、宿泊手続きやアウトドア体験の受付、軽食販売を行うロビー・ラウンジに改修。ファミリー利用に向けて、平屋建てのケビン2棟を1棟に改修し、間仕切りが少ない部屋に改装するとともに、一部増築を行い、水回り部分を充実させる。グランピング・キャンプ施設の充実も図る。

 施設改修に係るスケジュールでは、2024年度以降、トイレやシャワーといった軽微な改修から順次実施。宿泊施設については、須美江海水浴場が27年度開催の国民スポーツ大会でオープンウォータースイミングの会場に内定していることから、27年度までに施工するスケジュールを検討する。