建設ネット企画画像 四角 四角

道路調査や警備の技術解説、青年隊で出前授業 F・C

      

▲写真は出前授業の模様

 県内外で幅広く事業展開するF・Cグループ(山下晃司代表取締役)は、4月26日に宮崎県産業開発青年隊を対象とした出前講座を開講した。出前講座は同社が定期的に開催しているもの。担い手の確保・育成が喫緊の課題である建設分野に於いて、将来を担う隊員の知識や技術の習得に役立ててもらおうと、隊員37人を対象に講義や実習を行った。

 測量や橋梁点検等を手掛けるF・Cコンサルタント部は、「メジャーロードカー」と「ブリッジマスター」を紹介。「メジャーロードカー」は、車載型レーザカメラにより、人員を必要とせず、交通規制も不要。また測定と同時に独自ソフトによる自動解析を行い、数百㎞の延長を1日で調査できる。

 高精度な計測が可能で、品質及び安全性も向上。最高時速80㎞で同時に5項目の測定を行うことができ、計測時間を大幅に短縮し、省力化と効率化も実現する。独自の自動解析ソフトを活用することで、解析に必要な人件費が低減でき、経済性も向上する。

 このほか、同社が所有する橋梁点検車「ブリッジマスター」と同型モデルの映像を見ながら、橋梁点検の手法も解説した。

 警備事業を展開する株式会社F・Cガードは、人とAI(人工知能)を掛け合わせた「次世代ハイブリッド警備」をテーマに講義を実施。AIの定義を説明したのち、九州内で同社が初めて稼働させたAI警備システム「KB-eye」(ケイビーアイ)について、実際の映像を用いながら、その仕組みなどを解説した。

 KB-eyeは、現場にカメラを設置し、AIを使った映像解析で車両や歩行者の動きを判定して、自動でLED看板の表示を切り替えて誘導を行う。現場の交通量に合わせて的確に誘導する機能を搭載。人と機械の良い点を活かすことで、安全かつ効率的な警備を行うことができるとまとめた。

 地質調査部は、平板載荷試験の目的やスウェーデン式サウンディング試験の方法、超音波による非破壊検査について説明を行った。

 座学後には屋外に移動し、実際に様々な機材を体験。講義で紹介した「メジャーロードカー」や「ブリッジマスター」、「KB-eye」のほか、ハンディプロファイラ「するする君」の実演などを見学した。「するする君」は、大型の機械なしに、簡単にわだち掘れや平坦性、距離を計測が計測できることを説明した。

 F・Cグループの伊藤次長は、「出前講座は、普段、現場でどんな機械がどのように使われるかを知ることができる数少ない機会と捉えている。講義を通して、少しでも業務に興味を持ってもらい、将来の就職等の選択肢になれば嬉しい」と期待を込めた。