▲写真は挨拶する清山市長、式典、渡り初めの模様
宮崎市が2010年度から整備を進めていた都市計画道路新町停車場線「新町橋」(清武町)の架け替え事業が完了し、4月27日13時に前後の取付道路を含む236m区間の供用を開始した。供用開始に先立ち、午前中に神事や開通式典、参加者による渡り初めを行い、長年にわたる事業の完了と当該区間の開通を祝った。
新町停車場線は、JR清武駅から南部に位置する居住地域及び工業団地、学園都市に通じる幹線道路。近隣には清武駅のほか、宮崎国際大学や宮崎学園短期大学といった教育施設、複合型の商業施設、宮崎市清武総合支所、住宅などが立地し、通勤や通学、買い物などで多くの地域住民が生活道路として利用している。
今回の事業区間は、宮崎市清武町船引字新川~清武町木原字新町。旧橋梁部は幅員が6mと狭く、大型車の離合ができないなど円滑な交通が確保されておらず、歩道もなかったため、歩行者や自転車の安全も確保できていない状況にあったほか、1965年竣工の新町橋は、建設から多年が経過し、橋梁本体の老朽化も進んでいた。
こうした状況を踏まえ、市は、旧清武町との合併に伴い策定した新市基本計画に基づき、橋梁本体の架替と周辺道路の整備を一体的に行う「新町停車場線(新町橋)整備事業」に着手。21年11月から事業区間の通行止めを開始し、22年6月に旧橋撤去工、23年6月に下部工、24年4月に上部工と取付道路をそれぞれ完成させた。
全体の整備延長は236mで、幅員は14~16m。このうち、橋梁部分の延長は147.5mで、幅員は旧橋の2倍以上となる14mを確保した。橋種は4径間プレビーム合成桁橋で、下部工は場所打杭のA1・A2橋台、直接基礎のP1橋脚、場所打杭のP2・P3橋脚で構成。全体事業費として約26億円を投じた。
施工は、旧橋撤去工と新設橋台の基礎杭工を吉原・九建工業・九建JV、下部工を川上・サトウ・原田JVと志多・旭洋・新和JV、上部工をピーエス三菱・山崎・戸敷JV、取付道路整備工を坂口組、橋面舗装工を森都工業らが担当した。
26日の記念式典で挨拶に立った宮崎市の清山知憲市長は、新しい新町橋が市制施行100周年の記念の年に開通したことを歓迎するとともに、「将来にわたって地域の皆さんに親しまれ、清武町域の発展を支える橋になることを期待する」と述べた。
式典ではこのほか、宮崎市都市整備部の小嶋啓太部長が事業経過を報告。宮崎県議会の野﨑幸士副議長と宮崎市議会の前本尚登議長が来賓祝辞を行い、親柱の橋名板に揮毫した地元の小学生4人に、清山市長が感謝状と記念品を贈った。その後、テープカットやくす玉開披、参加者による渡り初めを行い、事業の完成を祝った。