▲写真は入隊式の模様
土木建設に関する高い技術と社会性を兼ね備えた人材を育成する宮崎県産業開発青年隊の2024年度入隊式が、4月18日に宮崎県建設技術センターで行われた。式典には、今年度の新入隊員37人とその保護者、宮崎県の河野俊嗣知事、一般社団法人宮崎県建設業協会の藤元建二会長ら多数の来賓が列席し、新入隊員にエールを送った。
1951年創設の産業開発青年隊は、企業の即戦力となる土木建設エンジニアを育成する全国唯一の教育機関。様々な技術や知識を身につけ、多くの資格を取得することができ、これまでに5千人を超える優秀な人材を輩出している。現在は、指定管理者である宮崎総合学院が伝統と民間スキルを組み合わせた教育プログラムを実践している。
24年度は、高卒者や企業の新入社員等を対象に、土木建設に係る基礎知識と各種技能の修得を図る施工管理課程に37人が入隊した。
18日に行われた式典では、河野知事が隊員の代表に隊旗を授与。挨拶で河野知事は、建設業が社会インフラの整備・維持管理だけでなく、災害対応も担う重要な産業であることを強調し、「集団生活で切磋琢磨しながら、互いに思いやることができる幅広い視野を持った優秀な建設技術者に、一日も早く成長してもらいたい」と述べた。
来賓祝辞で宮崎県議会の濵砂守議長は、「高度な知識や技術の習得はもとより、仲間との友情や豊かな人間性を育み、本県の建設産業を支える担い手として大きく成長されることを願う」と挨拶。清山知憲宮崎市長の挨拶を代読した帖佐伸一副市長も、「学びながら実践を重ね、一年後に地域の即戦力となることを切に願う」と期待を込めた。
自身も青年隊のOBである宮崎県建設業協会の藤元会長は、「若者らしく何事にも積極的に挑戦し、技術や技能をしっかりと身に付けて」と新入隊員に呼び掛けるとともに、地域の安全・安心に寄与する建設産業の重要性を説き、修了後には「故郷のため、先輩隊員と力を合わせ、地元の建設産業で活躍されることを願う」と述べた。
新入隊員代表の橋倉孝空さんは、友愛・希望・協力をモットーに、隊員同士が互いに助け合い、厳しい訓練に耐える覚悟を示すとともに、「技術向上や資格取得に邁進し、集団生活の中で協調性を養い、社会基盤整備を担う一員として活躍できるよう、また、地域社会に信頼される技術者になれるよう努力する」と誓った。
隊員はこれから一年間、規律ある集団生活を送りながら、実技や実学、民間企業での実習等を通じて、土木建設に関する基礎や測量、機械運転、ICT施工等に関する知識と技術を学ぶ。