宮崎市は、2月16日に公表した2024年度当初予算案に、「新庁舎建設基本設計策定事業」として2億5500万円を盛り込んだ。新庁舎整備に係る基本設計策定業務や設計図書の作成、概算事業費の算出を行う。同事業は24~25年度の2箇年で行うとしており、25年度までの事業費の総額は4億8894万円を見込む。
市が15日に公表した新庁舎建設基本計画案では、民間施設の賃借や市有施設を活用して仮設庁舎を確保し、現在の第二庁舎等を解体して、その跡地に新庁舎を建設。解体後の本庁舎跡地に、立体駐車場を整備する案を採用するとした。
新庁舎に導入する機能や配置職員数を踏まえ、1棟に集約して整備する新庁舎の規模は、階数を12階建、延床面積を約3万9000㎡と設定。駐車場台数は、来客者300台と公用車175台の475台とし、このうち約235台は3層4段の立体駐車場で確保する。概算の施設整備費は税込で約320億円を見込む。
災害対応拠点としての機能を確保するため、構造体の耐震安全性の分類はⅠ類、建築非構造部材はA類、建築設備は甲類とし、免震構造を採用する。また、洪水・高潮ハザードマップで計画敷地が浸水する可能性が示されていることから、庁舎の1階レベルが標高7.3m以上となるよう、敷地の嵩上げを行う。
事業手法に関しては、基本設計を先行実施し、その後に実施設計と建設工事を一括発注する方式を採用する。当初予算案に事業費の一部を盛り込んだ基本設計では、基本計画の内容を基に、建物の配置計画や構造計画、施設内の諸室や各機能を配置した平面計画、空調や防災関係機器等の設備計画など、基本的な整備内容をまとめる。
現段階の想定スケジュールによると、24~25年度に基本設計、26~30年度にDB事業(実施設計+建設工事)を行い、31年度中の全庁運用開始を計画。外構工事は31年度、立体駐車場工事は31~32年度を予定し、33年度の事業完了を目指す。