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南校舎建替中心に内容再検討 西都中学校整備計画

 西都市は、銀鏡中学校を除く市内5つの中学校を統合した西都中学校の設立にあたり、関係者でつくる設立推進委員会に学校施設の設計変更案を報告し、計画変更の承認を得た。当初は、既設の北校舎及び南校舎を改修するなどして最大限活用するとしていたが、計画変更に伴い、南校舎の建て替えを中心に整備内容全体を再検討する。

 少子高齢化の進展や学校規模の適正化、施設の耐震化等を背景に、西都市内の▽妻中学校▽穂北中学校▽都於郡中学校▽三納中学校▽三財中学校―を1校に再編し、現在の妻中学校に西都中学校を設置する。銀鏡中学校は、他校と比べて通学距離が長いことや、通学可能な道路が限られ、災害時に通学が困難になるため、対象外とする。

 施設整備に関しては当初、妻中学校の既存施設を有効的に活用するとともに、円滑な学習活動のために必要な一部施設の増築等を行うとしていた。具体的には、既存の北校舎(RC造2階建)及び南校舎(RC造3階建)の大規模改修を行うほか、再編に伴い不足する諸室等を補うため、敷地内に校舎を増築する予定としていた。

 ただ、昨今の建設資材価格や人件費の高騰に伴い、当初の計画で想定していた建設コストが大幅に上昇する見込みであることや、既設の南校舎の現状を鑑み、将来的には施設の建て替えが必要となり、中長期的なライフサイクルコストを考慮する必要があることから、当初計画の変更案をまとめ、各種委員会や議会に報告した。

 今回の計画変更では、南校舎の建て替えを中心として、2024~25年度の基本構想・計画策定時に整備内容全体を再検討するとした。これに伴い、南校舎建替開始までは、配置変更に影響を及ぼす整備は実施しない。

 24~25年度は主に、▽第1・第2体育館の改修▽北校舎トイレ洋式化▽南校舎の雨漏修繕▽プール改修、グラウンド表土入替など―の改修工事のみを実施する。

 西都中学校の開校は26年4月1日を予定しており、整備スケジュール(予定)によると、26年度に実施計画の策定と校舎等整備に係る設計を行う。27~28年度に新たな南校舎の建設工事及びその他施設の改修等を実施。29年度に新校舎の利用を開始し、その後、旧南校舎の解体工事及び周辺の外構工事を行う予定でいる。

 中学校再編に向けて、市は23年10月から新たな検討体制に移行。これまでの学校再編調査検討委員会と新中学校設立推進委員会を再編した設立推進委員会で、教育課程や学校運営等に関する協議を行っているほか、副市長や教育長、関係課長でつくる庁内検討委員会で、学校施設のあり方やスクールバスの運営について検討を行っている。