宮崎県は、台風第6号等による公共土木施設の被害状況(9月11日現在)をまとめ、県議会9月定例会の商工建設常任委員会で報告した。被害件数と被害額は、県管理施設が97件で33億4600万円、市町村管理施設が202件で26億5452万円となり、合計は299件で60億0052万円の被害となっている。
対象は、7月2日~3日の梅雨前線豪雨や8月8日~10日の台風第6号、8月30日~31日の豪雨など。このうち台風第6号では、9日夜~10日未明に線状降水帯が発生し、記録的な大雨となったことから、各地で土砂崩れなどの被害が発生した。
県土整備部がまとめた施設別の被害の内訳は、道路が237件で43億9552万円、河川が61件で14億7500万円、港湾が1件で1億3000万円。
管理者別では、県管理道路が52件で18億7600万円、市町村管理道路が185件で25億1952万円、県管理河川が44件で13億4000万円、市町村管理河川が17件で1億3500万円、県管理港湾が1件で1億3000万円となった。
県管理施設の主な被害箇所を見ると、道路決壊や斜面崩壊により、宮崎北郷線(宮崎市)や宮崎須木線(小林市)、北方高千穂線(日之影町)など県道7路線7区間で全面通行止めが発生。災害復旧事業を実施中だった国道327号野地地区(椎葉村)では、台風第6号により、新たに山側斜面の大規模な崩壊が発生した。
野地地区に関しては、新たに道路法面復旧を加え、引き続き災害復旧事業に取り組む。復旧にあたっては、工法の選定等について国と協議を行い、早期復旧を目指すとともに、迂回路の村道については、県で部分拡幅や待避所等の整備を実施する。
一方、河川関係では、台風第6号により、高崎川(高原町)、坪谷川(日向市)、真方川(小林市)で護岸が決壊。美々津港(日向市)では、台風第6号の影響により、港内に約7000m3の土砂が堆積した。
台風第6号のみの被害は、県管理施設が66件で21億7700万円、市町村管理施設が150件で21億1452万円。合計は216件で42億9152万円となり、件数及び金額のいずれも被害全体の約7割を占めている。