延岡市は9月22日、指名競争で「北方地域ユネスコエコパーク準拠点施設整備基本設計業務委託」の入札を執行し、サンコーコンサルタントが1530万円で落札した。旧下鹿川小学校及び周辺施設を宿泊滞在施設に再整備するための基本設計を行う。公表価格は1564万円、最低制限価格は1201万円だった。金額は税抜。
拠点施設整備に係る基本構想では、大崩山のふもとに位置する鹿川キャンプ場周辺を「拠点施設」、ロッククライミングの聖地として愛好家の利用も多い比叡山周辺の下鹿川地区を「準拠点施設」、幹線道路に位置する道の駅北方よっちみろ屋を「情報発信・啓発拠点施設」と位置付け、各施設の整備方針を示している。
このうち、準拠点施設と位置付ける旧下鹿川小学校(北方町下鹿川申)に関しては、旧校舎棟と旧職員住宅及び旧校長住宅を宿泊室(定員60人)に改修。一方で、体育館に関しては、ボルダリング設備の充実とトレーニング器具の設置、更衣室・シャワー室の増築を行う方針を示していた。概算の施設整備費は1億5500万円程度。
今回の業務では、こうした施設の再整備に向けて、既存施設の図面電子化(現地調査・簡易測量を含む)や旧耐震の既存施設の耐震診断(補強計画含む)、建築主体・電気設備・機械設備・屋外附帯等の基本設計とりまとめ及び図面作成を実施。
また、再整備に必要な関係法令や構造耐力の確認、要求設備の確認能力・算定、概略工事工程表の作成、概算工事費の算出に加え、厨房・浴室・多目的トイレ・喫煙所の配置及び整備の検討、厨房・情報提供室の導入機能の検討を行う。業務の委託期間は、2024年3月8日までを予定する。
既存建物の概要は、▽旧校舎=RC造3階延べ面積760㎡(1986年建設)▽体育館=木造平屋延べ面積543㎡(1993年建設)▽屋根付き運動場=S造延べ面積325㎡(2007年建設)▽旧職員住宅=木造平屋延べ面積123㎡(1981年建設)▽旧校長住宅=木造平屋延べ面積70㎡(1977年建設)。