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カギは「当たり前を徹底的に」 女性の活躍推進会議

      

▲写真は講演する黒木社長、研修会の模様

 みやざき女性の活躍推進会議事務局は9月14日、宮崎市内で2023年度9月研修会を開催した。テーマは「経営者と従業員で共創する企業価値」。県内企業の代表者及び関係者約80人が参加し、基調講演やトークセッションを通じて、建設業に於ける女性活躍の現状や取り組みなど、働きやすい職場環境づくりのヒントを学んだ。

 みやざき女性の活躍推進会議企画委員会の竹原沙織副委員長は挨拶で、国内の雇用や経済の分野で女性の参画が進んでおらず、様々な業界で人材不足が深刻化している現状を指摘し、会合がこうした課題を打開するきっかけとなればと期待を込めた。また、女性自身がキャリアアップを目指したいと思える環境を整えていく重要性も説いた。

 研修会では、株式会社旭建設の黒木繁人代表取締役社長が「ビジョン実現への一歩~女性活躍と働きやすい職場の秘訣~」をテーマに講演。経営者の仕事やビジョンの実現、働き方改革、男社会からの脱却について、経営者ならではの視点で持論を展開した。

 この中で黒木社長は、経営者の仕事は「人を集め、継続する事業をつくること」と説明し、社員、顧客、周囲の関心、応援者を集め、長く愛される会社を築いていく必要性を訴えた。一方で、作業員の呼称を『シビルワーカー』とすることで、自らの仕事に誇りを持ってもらい、建設産業の地位の底上げにも寄与していきたいと述べた。

 また、社員をコストとして考えず、「家族として、財として経営する」など、当たり前のことを徹底して行うことこそが、結果的に女性の活躍推進に繋がったと説いた。

 研修会の後半では、黒木社長と女性社員によるトークセッションも実施。アセットマネジメント部長の岡田久美子氏は「女性活躍のロールモデルの増加が女性採用に繋がる」と強調し、男性同様に女性も育成していくことの重要性や女性対象の育成プログラムの実施など、社会全体の意識改革や取組推進が必要と述べた。