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ゼロ災達成へ安全の原点に立ち返る 志多組と協力企業

      

▲写真は挨拶する志多社長、大会の模様

 株式会社志多組(志多宏彦代表取締役社長)は6月23日、本社会議室で2023年の安全推進大会を開催した。7月に始まる来期の安全標語に「慣れ合い作業に潜む危険 初心に返り見直そう 『活きた安全』『身守る安全』 皆で実行 無災害」を掲げ、同社と協力企業が一丸となって、無事故・無災害の達成へ邁進することを誓った。

 挨拶で志多社長は、協力企業各社に感謝の意を示し、安全作業への理解と協力を求める大会の意義を強調。4年ぶりの開催となった今大会まで、一日も歩みを止めることなく建設事業を展開できたのは、同社の誇る精鋭エンジニアの日々の奮闘はもとより、ひとえに協力企業の力添えのたまものとして、改めて感謝の意を示した。

 そのうえで、これからも協力企業と手を携え、建設の道を歩み続けていくためには「安全が第一」と強調。危険に満ちている建設現場で、一人の被災者も生じさせてはならないとして、ルールや手順を遵守する重要性を訴えるとともに、「安全の原点に立ち返り、これを徹底して、無事故・無災害を達成していきたい」と述べた。

 安全表彰では、同社施工の現場で安全衛生管理に対する取り組みが顕著だった協力企業と職長、現場所長、優秀標語の考案者に対して、志多社長から表彰状と記念品が贈られた(受賞者は後記参照)。

 安全講話を行った安全管理室の上村康夫室長は、現場に於ける問題の存在を認めることや、新規入場者教育及び安全教育の重要性を説いたほか、KY活動や指差呼称といった日々の安全活動を繰り返すことで危険感受性が高まると説明。ヒヤリハットを分析して、作業手順書に反映させるといった工夫も必要などと話した。

 安全への取り組みをテーマに発表を行った岩永建設の森山伸次郎代表取締役は、安全衛生管理計画を全職員に周知徹底していることや、給与・休暇といった処遇の改善、職員の資格取得支援に取り組むとともに、職員の高齢化等を背景に、若者だけでなく技能実習生にも選ばれる会社づくりに取り組んでいることを説明した。

 安全の誓いでは、建築本部の吉川真二主任が「労働者一人ひとりが安全に働くことができる職場環境を確保し、全員が危険感受性を高め、無災害を達成することを誓う」と力強く宣言。最後に、土木本部の永田広文主任の発声に合わせて、全員で「ゼロ災でいこう、ヨシ!」と指差唱和を行った。

 大会ではこのほか、村尾労働安全コンサルタント事務所の村尾保義代表が「あなたがやれば現場が変わる」をテーマに講演。建築現場での墜落死亡災害を取り上げたDVDを全員で視聴したのち、「安全が現場の生産性を高める」として、法令遵守や作業手順書の作成、安全教育の実施、適正配置、災害補償制度の確立の必要性を説いた。

 表彰受賞者は次のとおり(敬称略)。
▽優良企業賞=岩永建設、協和産業
▽優良職長賞=山口隆志(山口基礎工事)、小城茂光(クマモト工業)
▽安全管理優秀賞=永田広文、吉川真二
▽安全管理優良賞=松田光生、井手上涼平
▽安全管理努力賞=川野寛敬、尾崎裕一、井出智也、緒方信康、元山健司郎、稲森一寿、枡屋良二、中城清文、黒田拓詩、上東伸一
▽優秀標語賞=大仁憲司。