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高等特別支援学校整備、補正案に事業費1億 宮崎県

 宮崎県は、6月9日開会の2023年6月定例県議会に提出した補正予算案に、「未来を創る!高等特別支援学校整備事業」として1億0700万円を盛り込んだ。県央・県北・県西・県南の各地区に、県内初の高等特別支援学校をそれぞれ設置するにあたり、これに必要となる施設整備に係る設計業務等を23年度に行う予定でいる。

 県内初となる高等特別支援学校を各地区に設置し、知的障がいの程度に応じた職業教育を充実することにより、全国平均(21年度=30.7%)を下回る特別支援学校の就職率を28年度までに45.0%(前同24.3%)に引き上げるとともに、地域就労の促進及び共生社会の実現を目指す。

 県央地区では、みやざき中央支援学校(宮崎市島之内)の敷地内に、1学年3学級を想定した編成に対応できる校舎を新設。高等特別支援学校の新設に伴い、みやざき中央支援学校と近隣の明星視覚支援学校の寄宿舎も整備する。

 残る県北・県西・県南地区に関しては、1学年1~2学級編成を想定し、延岡商業高等学校(延岡市桜ケ丘)、都城商業高等学校(都城市上東町)、日南高等学校(日南市星倉)の空き教室をそれぞれ改装して設置。各地区の支援学校の分校と位置付ける方針だ。

 事業期間は、23年度~26年度の4箇年を予定。現時点の事業スケジュールによると、23~24年度に新校舎等の基本設計・実施設計等、25~26年度に新校舎等の建設工事等を行う予定でいる。

 事業の実施により、▽知的障がいのある生徒の中学校卒業後の学びの場の充実▽知的障がい特別支援学校の教室不足の解消▽知的障がい特別支援学校における児童生徒の実態に応じた学びの充実▽特別支援学校の就職率の向上▽寄宿舎生の安全・安心な生活の保障―といった効果を期待する。