▲写真は挨拶する井上理事長、総会、表彰式の模様
宮崎県解体工事業協同組合(井上康典理事長)は5月25日、宮崎市内で2023年度の通常総会を開催した。総会では、23年度事業計画案及び収支予算案等の議案を原案どおり承認。任期満了に伴う役員改選では、出席した会員の同意のもと、指名推選方式で新理事及び監事の役員案を承認し、理事長に井上氏を再任した。
挨拶で井上理事長は、新型コロナウイルス感染症の影響で、ここ3年間は組合活動を制限せざるを得なかったことを報告。物価高騰や人手不足、労働者の高齢化といった厳しい情勢が続く中、昨年6月にホームページを開設し、一般からの問い合わせや見積依頼があったことや、フルハーネス中心に特別教育を開催したことを報告した。
井上理事長は、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが変更され、コロナ禍の脅威が収まりつつあることから、「今日の総会を新たなスタートとし、様々な事業に取り組んでいきたい」と述べ、会員に活動に対する理解と協力を呼び掛けた。
23年度の事業計画に関しては、「新たな事業展開の拡充と発信力の更なる強化」をスローガンに掲げ、従来から展開している特別教育に加え、解体工事の共同受注斡旋事業や石綿含有建材の事前調査斡旋事業を通じて、組合員に貢献する。こうした事業を広く周知するため、ホームページを更に充実させ、発信力の強化を図る。
具体的には、組合員の拡充や全解工連が主催する解体工事施工技士登録更新講習への協力、石綿の事前調査結果報告に関する実務研修会の開催、建設リサイクル法に基づく合同パトロールへの参加、安全パトロールの実施などに取り組むとともに、現場従事者が比較的参加しやすい6月~8月に木造建築物解体工事作業指揮者、フルハーネス型安全帯使用作業、石綿取扱作業従事者に関する特別教育を開講する。
また、宮崎県や自治体と締結している災害協定に迅速に対応するための体制を構築。空き家条例を設定している自治体と協議を行い、増加する空き家対策の一環として、適正管理の推進に寄与する協定の締結を目指す。組合が行政や個人等から解体の依頼を受け、これを組合員に斡旋する共同受注及び調査に関する事業にも取り組む。
一方、組合表彰規定に基づく23年度の理事長表彰は、功労者表彰を吉野博朝氏(吉野土木)、優良事業所表彰を川上土木、優良従事者表彰を山下耕司氏(喜内)、黒崎真人氏(伸洋土木)、三浦康則氏(第一建設)、東口浩美氏(日向栄進産業)が受賞した。表彰式で川上土木の川上哲代表取締役は、「表彰を励みに、今後も解体工事業に精進していくとともに、微力ではあるが協会の発展に貢献していきたい」と意気込みを述べた。
総会に先立ち、当日は研修会も開催。宮崎労働局健康安全課地方労働衛生専門官の地福竹志氏を講師に招き、「建築物等解体作業における石綿の事前調査報告制度」をテーマに講演を行った。
新役員は次のとおり(敬称略)。
▽理事長=井上康典(井上産業)
▽副理事長=吉岡宜彦(エコ・リサイクルセンター)、吉野博朝(吉野土木)
▽理事=田村和也(相生建設)、戸高望(大淀開発)、柳橋恒久(富岡建設)、熊元大輔(クマモト工業)、黒木繁人(旭建設)、上原雄藏(原田建設)、河野直継(河野組)、田村卓也(田村産業)
▽監事=吉行輝真(吉行産業)、太田原貴寿(旭興産)。