高原町は、2014年度から行っている橋梁の定期点検結果を踏まえ、従前の橋梁長寿命化修繕計画を見直し、個別施設計画(2023年3月)としてとりまとめた。従来の事後的な修繕及び架け替えから、定期点検を通じた予防保全的な修繕及び計画的な架け替えにシフトし、ライフサイクルコストの縮減等を図る。
町が管理する橋長2m以上の橋梁は82橋で、15m未満の橋梁が約6割、コンクリート橋が約8割を占める。定期点検に基づく健全性評価では、Ⅰ判定(健全)が65橋、Ⅱ判定(予防保全段階)が16橋で大半を占め、残る1橋がⅢ判定(早期措置段階)となった。Ⅲ判定だった東高巣原線の東橋は、既に一部対策を終えている。
計画によると、23年度は安丸柳野線の前原橋(合成H形鋼)や下佐土西大谷線の西大谷橋(前同)で主桁再塗装工事を実施するとともに、狭野・祓川線の角石橋(前同)を対象に、主桁再塗装工事に係る設計を行う見通し。このほか、下川原神社線の下狭野橋と椨粉山皇子線の皇子原大橋で定期点検を実施する。
修繕計画ではこのほか、橋梁の長寿命化やコスト縮減が可能となる維持管理マネジメントサイクルの考え方、対策優先順位の評価手順、ロボットカメラ等の新技術の活用方針、橋梁の集約化・撤去方針なども示した。今後10年間に於ける個別の橋梁の対策内容や実施時期、費用などは、高原町のホームページで確認できる。