▲写真は挨拶する池田会長、総会の模様
西都地区建設業協会(池田博会長)は4月27日、西都建設会館で2023年度の定期総会を開催した。4年ぶりに対面方式で開催した総会では、22年度の事業報告及び収支決算のほか、発注機関との意見交換会の開催や要望活動の実施、担い手確保のための出前講座の開催等を盛り込んだ23年度の事業計画及び収支予算を承認した。
挨拶で池田会長は、国土強靱化対策の推進に伴い、近年の公共事業予算が順調に推移する一方、コロナ禍の影響による経済活動の停滞、ウクライナ侵攻や急速な円安に伴うエネルギー価格、資材価格の高騰など、地方の建設業にも影響が及んでいると指摘。
そうした中で、昨年9月の台風14号では、西都地区管内でも山間部を中心に甚大な被害が発生し、会員企業が対応を求められる事態が相次いだことから、「地域建設業が地域の守り手として重要な役割を担っていることを再認識した」と昨年度を振り返った。
今年度も引き続き、予算の安定確保や設計書の充実、インフレスライドの使いやすさなどを訴えていくとともに、24年4月の時間外労働の上限規制の適用を念頭に「変革の時期が到来している」と指摘。担い手の確保や生産性向上、働き方改革といった課題に対して、積極的な事業活動や情報提供を行っていくと意気込みを述べた。
こうした課題に対して、既に良好な取り組みを行っている会員企業がいることから、会員間で相談できる一体感のある協会づくりを目指していくとした。
23年度の事業計画に関しては、宮崎県及び管内自治体の23年度の土木関連予算が減額傾向にある一方、台風14号の復旧・復興事業が本格化することなども踏まえ、コロナ禍で実施できなかった事業も含めて、会員が団結して取り組むことを確認した。
具体的には、▽各発注機関との積極的な意見交換会の実施▽担い手確保のための出前講座等の開催▽関係国会議員・県議会議員へ業界意見の反映▽秩序ある協会維持のための会員相互の協調性の確立▽会員のための各種講習会の開催―に重点的に取り組む。