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三田井に地域拠点施設、都市再生整備計画 高千穂町

 高千穂町は、2022~26年度を計画期間とする三田井(2期)地区の都市再生整備計画(都市構造再編集中支援事業)を明らかにした。計画では、神代川親水緑地や水辺周辺散策遊歩道の整備のほか、子育て支援センター等が入居する地域複合拠点施設等の整備を通じて、交流人口の拡大や賑わいのあるまちづくりに取り組むなどとした。

 都市構造再編集中支援事業は、立地適正化計画に基づき、市町村等が行う都市機能や居住環境の向上に資する公共公益施設の誘導・整備、防災力強化の取り組み等に対して、国による総合的・集中的な支援を行い、持続可能で強靭な都市構造へ再編を図るもの。

 町は21年度に立地適正化計画を策定。まちを取り巻く地域環境の変化に対応しながら、必要なまちの機能をより効果的に配置することで活性化を図り、住む人や訪れる人が笑顔にあふれ、快適に暮らせるコンパクトプラスネットワークのまちづくりを目指す。

 高千穂峡や高千穂神社が立地する三田井地区では、都市計画区域マスタープランで地域生活及び観光拠点に位置付けられているが、高齢化や若者・子育て世代の減少、中心地おにける空き家・空き店舗の増加により、まちの空洞化や地域の魅力低下が見られる。

 このため、町がまとめた都市再生整備計画では、九州屈指のパワースポットとして知られる高千穂町の住む人・訪れる人の交流と憩いの地域拠点整備や空間形成等を図り、利便性と回遊性を向上させ、交流人口の拡大と賑わいのあるまちづくりに取り組む。

 計画では、神都高千穂の活性化をリードする三田井の核・顔づくりを計画の大目標に掲げ、①中心地としての歴史・文化資源を活用・伝承する魅力あふれるまちづくり②回遊性・利便性向上による快適に過ごせるまちづくり③高千穂の誇りを伝えられる商業・観光の活性化と交流と憩いの拠点整備による賑わいのあるまちづくりーを目指す。

 目標の達成に向けて、神代川周辺では親水緑地の整備(規模1164m2、事業期間22~23年度、事業費4500万円)や、水辺周辺散策遊歩道の整備(規模500m、事業期間24~25年度、事業費3500万円)を実施。

 また、まち機能が集約された中心地では、憩いの広場の整備(規模800m2、事業期間23~25年度、事業費3700万円)や、真名井通線歩道整備(規模290m、事業期間24~25年度、事業費3600万円)を行い、歩きたくなる空間を創出する。

 このほか、公有の低未利用地や既存ストックを活用し、子育て支援センターと社会福祉協議会の移転を前提とした地域複合拠点施設の整備を計画する。施設の規模は1000m2程度、事業期間は24~26年度、事業費は2億8800万円を見込む。

 こうした基幹事業のほか、町の提案事業として、チャレンジショップ開店支援事業や既存店舗改修支援事業、賑わい創出シャッターアートに取り組む。基幹事業と提案事業を合わせた事業費は7億4400万円で、このうち3億6600万円を交付金で負担する。

 計画の目標を定量化する指標として、神殿通りの歩行者数を26年度に66万1000人/年(20年度=34万人/年)、高千穂町の入込観光客数を26年度に158万人/年(同61万6000人)などと設定する。