宮崎県は、大規模災害等の発生に備え、支援物資を安定的に備蓄・供給するための拠点施設に関して、施設の基本仕様案を示した。大量の物資の搬出入を想定した高床式(プラットホーム型)とすることや、フォークリフトによる荷役を前提とした固定式ラックを設置することを盛り込み、この場合の必要面積を約3000m2とした。
9月1日に県庁で開いた宮崎県防災会議第2回物資拠点整備部会で、基本仕様案や今後の予定等を説明した。現在の備蓄場所が抱える課題や、最新の調査に基づく備蓄物資の増加等に対応するため、災害リスクが低く、道路アクセスに優れ、県全域をカバーできる立地条件であることを満たす場所に、大規模な物資拠点施設を整備する。
基本仕様案に関しては、大量の物資の搬出入を想定した高床式(プラットホーム型)施設とすることや、フォークリフトによる荷役を前提としたラックを設置し、面積当たりの収容率を高めること、被災者へ迅速に物資を供給するため、配送機能を重視した固定式ラックとすること、運営に必要な事務所を整備することなどを盛り込んだ
全てを固定式ラックとし、T11型パレットを1200枚程度収容することを想定した場合の必要面積は約3000m2になる見通し。固定式ラックは、棚と棚との間のスペースを確保することで、搬出入時の稼働効率を高められるメリットがある一方、建設規模が大きくなり、建設コストが上昇するといったデメリットもある。
このため基本仕様案では、全てを移動式ラックとした場合や固定式ラックと移動式ラックを併用した場合のメリット・デメリットもそれぞれ示した。会議ではこのほか、東松島市防災拠点備蓄基地(宮城県)と松本市防災物資ターミナル(長野県)の視察報告も行い、これを踏まえ、委員が施設の在り方や仕様等について意見を交わした。
今後は、10月~11月に開催予定の第3回物資拠点整備部会で、整備候補地の選定や施設整備計画最終取りまとめを行う予定でいる。