延岡市は、駅前複合施設「エンクロス」の管理運営等の見直し方針をまとめた。基本的には、現在の機能を維持・継続しつつ、2023年度以降の指定管理者を公募で募集する。指定管理料は、現在の1億0179万8802円から7913万0962円(提案上限額)に減額し、減額分を空き店舗対策や中心市街地活性化に充てる。
18年4月に開館した延岡市駅前複合施設「エンクロス」は、22年度末に現在の指定管理者による指定管理期間が満了する。これまでの管理運営状況や利用者アンケート結果、市民ワークショップの結果等を踏まえ、23年度以降のエンクロスの管理運営内容に関する意見募集を行い、これを反映した見直し方針をまとめた。
従前の見直し方針案では、民間事業者のスペースを増やし、新たに食事提供機能を設置するなどして指定管理者を募集するとしていたが、これを撤回。現在の民間事業者スペースは増やさず、現行どおり指定管理者を募集し、現在の民間事業者スペースの中で、地元事業者が製造した弁当等を指定管理者に販売してもらう形に修正した。
同じく見直し方針案では、「公共交通結節点としての役割を果たすため、キッズスペースの機能を引き続き維持し、キッズスペース内にバス待合スペースを確保する」としていたが、当面、このための改修工事は行わず、デジタル式のバス到着案内を設置するなど、キッズスペース内でバスを待つことができるように工夫するとした。
施設の指定管理料に関しては、指定管理業務の見直し等により予定額(上限額)を6753万3074円とする方針だったが、イベント開催に対する一定のサポートのためのマンパワーを確保するため、予定額(前同)を7913万0962円とする。これとは別に、公募等を通じて、市民活動サポートのための人材を市が確保する。
市は今後、6月にも指定管理者の公募を開始し、9月末まで新たな指定管理者を決定する予定。指定管理者による業務準備を経て、23年4月から新たな指定管理者による管理運営を開始する。見直し方針案に対する修正内容などはホームページで確認できる。