国土交通省九州地方整備局鹿児島営繕事務所は、2022年度の事業概要を明らかにした。鹿児島第三地方合同庁舎の整備を継続するとともに、延岡労働職業安定所及び延岡労働基準監督署を集約した延岡労働総合庁舎を完成させる。
20年度に着工した延岡労働総合庁舎は、老朽化による漏水や耐震性・駐車場不足といった既存施設の課題に対応するため、延岡労働職業安定所及び延岡労働基準監督署を集約して建て替え、来町者の利便性向上と行政の効率化を図る。
新施設の規模はRC造3階建延べ2997m2で、車庫棟や自転車・バイク置き場(木造平屋建)も整備する。新施設の設計業務はあい設計、新施設の建設工事や既存施設の解体工事は広成建設らが担当した。5月23日から延岡労働基準監督署が新庁舎での業務を開始し、来年1月にはハローワーク延岡が入居する。
一方、鹿児島第三地方合同庁舎は、災害対応に必要な機能を有する防災拠点として整備するもの。施設の規模はSRC造地上5階地下1階、延床面積1万1588m2。18年度から1期と2期に分けて工事を進めており、23年度の完成を目指している。
近隣地区では、御桜門や御角櫓の復元、石垣修復等が進められていることから、国公有財産の最適利用に向けた取り組みとして、関係機関が連携し、こうした文化財との景観形成や庁舎機能を活用した連携方策等について検討を行った。
その結果、▽街並みとの親和性を高め、親しみやすい開放感を演出するエントランスモールの整備▽既存ポケットパークを写真撮影や展望などができるスペースとして改修▽北側来客用駐車場の閉庁日の一般利用―などを今後の整備や運営に反映させる。