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第6次長期総合計画案、ライフライン整備など 新富町

 新富町は、今後の町政運営やまちづくりの指針と位置付ける「第6次長期総合計画」のうち、2022~31年度を期間とする基本構想と、22~26年度を期間とする前期基本計画の素案をまとめた。基本構想では、目指すべき将来像やこれを実現するための基本的な考え方を整理。基本計画では、具体的な取組内容などを示した。

 基本構想案では、人口の将来展望や前期計画の検証等を踏まえ、「子や孫たちが帰って来たくなるまち」を目指すべきまちの姿に設定。①暮らし・環境②健康・福祉③教育・文化・人づくり④産業・経済⑤地方創生―の各分野ごとにビジョンを設定するとともに、総合計画とSDGsと関連付け、持続可能なまちづくりにも取り組むとした。

 一方、前期基本計画案では、基本構想案で示した目指すべきまちの姿を実現するため、基本的な考え方や方法を整理。このうち暮らし・環境分野に関しては、幹線道路や町道、災害に強い上水道施設といったライフラインの整備を推進。国道10号三納代地区の早期事業や歩道設置を含めた一ツ瀬橋の架け替えを関係機関に要望していく。

 また、暮らしの安全安心を確保するため、消防・救急・防災体制の充実として、防火水槽や消火栓等の整備、消防機庫の建て替えや防災倉庫の設置、河川の護岸改修や急傾斜地の防災対策などを促進する。基地周辺対策として、住宅防音工事や建物等の移転補償・土地の買入れの対象区域の拡大を国に強く要望していく。

 さらに、自然・生活環境に配慮した秩序ある土地利用の推進、公営住宅等長寿命化計画に基づく適正な管理戸数と整備、サッカー競技を主とした合宿や大会誘致のための施設整備、富田浜公園の憩いの場としての利便性向上及び整備、適正なごみ処理やごみの減量化及び資源リサイクルの推進、生活排水処理能力の向上等に取り組む。

 一方、教育・文化・人づくり分野では、長寿命化を見据えた小中学校施設の改修等や、総合交流センター・公立公民館等の生涯学習施設の整備・運用を推進。新田原古墳群の調査を継続し、町民の憩いの場となるよう整備を行う。老朽化したスポーツ施設の設備修繕を進めるとともに、国民スポーツ大会に向けた施設の整備を図る。

 産業・経済分野では、土地改良事業による農業基盤の整備や用排水路・農道等の長寿命化対策、未舗装農道や漁業施設の整備を図るとともに、補助事業を活用して畜舎や堆肥舎の整備、家畜導入等を支援する。商店街の活性化や創業及び事業承継に対する支援、多様なニーズに応じた就業支援、観光資源の整備・充実にも取り組む。

 このほか地方創生分野では、総合的な施策展開を通じた更なる移住・定住の促進、空き家対策、町所有施設を活用した将来的な関係人口の拡大、体験型観光や滞在型観光を通じた交流人口の拡大に努めるとともに、成長が期待される産業分野に取り組む事業所への支援、新技術・デジタル技術の導入促進などに取り組む。

 これらのビジョンを実行するため、行政運営の効率化やデジタル化、安定的な財政運営と財源の確保を図る。公共施設に関しては、総合管理計画に基づき、複合化・集約化や廃止・除却も含めた方向性について検討を実施。新規の公共施設建設については、 PPP/PFIや指定管理制度など民間資金・活力の活用も検討する。

 長期総合計画の素案はホームページや総合政策課で公開し、町内居住者等を対象に1月27日から2月9日まで意見を募集する。