▲写真は研修会の模様
宮崎県建設業協会女性の会(宮島百合子部会長)は11月29日、宮崎市内で2021年度の研修会を開催した。研修会には、女性の会の役員ら約20人が参加。「噂の土木応援チーム・デミーとマツ」の松永昭吾氏を講師に招き、約1時間30分にわたって、土木の魅力や役割を広く、分かり易く伝える手法を熱心に学んだ。
講師の松永氏は、橋梁の設計・維持管理や災害調査・復旧計画を専門とする土木技術者、研究者。同じく土木技術者で博士の出水享氏と2016年に「デミ―とマツ」を結成し、土木の役割や大切さを子ども達に伝える体験型イベントを各地で開催している。両氏の活動は18年から2年連続で土木学会の土木広報大賞を受賞した。
講演で松永氏は、交通事故や自然災害といった社会全体が抱える課題を解決する手段が「建設」であると指摘。世の中にある全てのモノが誰かの仕事で出来ており、その中でも土木が多くの人々の生活を支え、生命や財産を守っていることを、体験型のイベントを通じて子ども達に知ってもらう必要があると強調した。
イベントを開催する際のキーワードに「家族」「一体感」「継続」などを挙げ、子ども達に失敗させて、成功している大人達に憧れを抱かせるようにしていることを説明。子どもが参加することでメディアが集まり、参加した保護者がSNS等で拡散してくれるとともに、建設業に対する保護者のイメージを転換するきっかけにもなるとした。
このほか、写真映えするスポットを設けることや撮影の時間を確保すること、イベントのタイトルやプレスリリースの書き方を工夫する必要があることも説明。参加した子ども達に「現場の喜びと大変さを知ってもらうことが憧れに繋がる」とした上で、自らも社会問題を解決する仕事をしているという自覚を持つことが重要と説いた。