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宮崎市に新工場建設、透析用血液回路を製造 日機装

▲新工場のイメージ

 産業用ポンプや航空機部品、医療機器等の製造を手掛ける日機装株式会社(甲斐敏彦代表取締役社長、本社=東京都渋谷区)は、血液透析治療に欠かせない消耗品である血液回路のサプライチェーンの強化を図るため、宮崎市高岡町の宮崎ハイテク工業団地に透析用血液回路の新工場を建設すると発表した。

 同社ではこれまで、透析用血液回路をベトナムとタイの2拠点で生産。新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた規制強化で、海外拠点の稼働が制限される事態に陥った。血液回路の供給者としての責務を全うするため、生産・供給体制の整備、再構築が必要であることから、新工場を建設することを決定した。

 事業計画によると、新工場の延床面積は約1万3000m2を計画。工場建設費用及び設備投資の総額は約73億円を見込む。23年までに59億円を投じて、建屋及び第1生産ライン・その他設備を整備し、24年7月の操業開始を目指す。また、25年度までに14億円を投入し、第2生産ラインを整備する。

 宮崎新工場では、国内で年間に必要な血液回路の約30%となる1600万本(最大生産時)を生産し、製造プロセスの自動化と効率化を行うことで、国内市場へ高品質な製品を安定供給できる体制を構築する。複雑化した商品構成も見直し、型式の集約を行うことで、急激な需給変動への対応力も強化する。