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観光交通分散、回遊形成へ 高千穂町で社会実験実施

 高千穂町交通計画協議会は、11月20日~21日に高千穂町内で観光交通分散と回遊形成に向けた社会実験を行う。AIを活用した交通需要マネジメントで、駐車場までの最適な経路等をリアルタイムで提供するほか、高千穂峡内を移動するグリーンスローモビリティ、駐車場と観光地を結ぶ循環シャトルバスを無料で運行する。

 県内有数の観光地である高千穂町では、ゴールデンウィークなどの観光シーズンに主要な観光地や駐車場の周辺で交通渋滞が発生している。滞在型観光地づくりを目指す高千穂町では、特定の観光スポットに集中する観光客を分散し、広く周遊行動を生み出す仕掛けづくりが課題となっており、課題解消に向けた社会実験を行う。

 社会実験では、自動車利用者に交通行動の変更を促し、都市または地域レベルの道路交通混雑を緩和するAIを活用した交通需要マネジメンを実施。期間内に設置する特設サイトを通じて、駐車場までの最適な経路等をリアルタイムで提供する。来訪する観光客等は、駐車場の混み具合などを確認して、混雑を避けることができる。

 観光客と共存する交通手段の形成に向けて、高千穂峡内では神橋/遊歩道入口とボート乗り場の間で、環境に優しいグリーンスローモビリティを無料運行する。時速20㎞未満の低速で運行し、乗車中も玉垂の滝などの観光スポットを楽しめる。運行は12時を除く9時~16時に20分間隔。期間中は第2あららぎ駐車場を封鎖する。

 このほか、乗り継ぎ拠点を核として交通インフラの形成に向けて、高千穂町商店街通りのがまだせ市場を発着地とし、町内の駐車場や道の駅、高千穂神社等の観光施設に停車する循環シャトルバスを15分間隔で無料で運行する。社会実験に関する詳細は、高千穂町及び高千穂町観光協会のホームページで確認できる。