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新庁舎の建設エリア拡大など提言 宮崎市議会特別委員会

▲写真は提言提出の模様

 宮崎市議会の新庁舎あり方検討特別委員会(徳重淳一委員長)は、「宮崎市新庁舎建設構想に関する提言」をまとめ、7月21日に戸敷正市長に提出した。提言では、戸敷市長が新庁舎の建設エリアとして発表した「宮崎駅周辺」に加え、「現地を含む橘通周辺エリア」を含めた基本構想の策定に取り組むことなどを求めた。

 防災拠点としての機能確保など、現庁舎が抱える様々な課題を踏まえ、市はこれまでに庁舎を建て替えで整備することを決定。新庁舎の建設エリアに関しては、学識者や関係団体、市民の代表らで組織する市民検討会からの報告等を踏まえ、防災や利便性、まちづくりなどの観点から「宮崎駅周辺」とすることを発表している。

 新庁舎のあり方等について調査研究するため、今年5月の臨時市議会で設置された特別委員会では、所管課をはじめとした当局への事情聴取や、市民検討会の正副委員長への意見聴取の結果を踏まえ、今後、基本構想の策定等に取り組むにあたっての提言を作成。21日に徳重委員長と太場祥子副委員長が戸敷市長に手渡した。

 提言では、新庁舎の建設エリアに関して、市民検討会で現地と宮崎駅周辺の2つのエリアを中心に議論が行われていたことや、地域協議会等でも2つのエリアを挙げる意見が多かったことから、現時点では建設エリアを1箇所に限定せず、宮崎駅周辺に加え、現地を含む橘通周辺エリアを含めた構想策定に取り組むよう求めた。

 また、建設コストが建設エリアを決定する際の重要な指標の一つであり、建設場所によってその数値が大きく変動することが想定されるため、建設場所を複数箇所選定した上で比較検討ができるような資料を作成・提示するとともに、建設コストの根拠についても明確に示せるよう努めることなどを求めた。

 提言の内容について戸敷市長は、基本構想の策定着手までに「十二分に検討していきたい」と述べた。市は、今年9月頃から22年度にかけて新庁舎建設基本構想の策定作業を進める考え。策定支援業務はコンサルタントに外注する。構想策定の進捗に合わせて、22年4月までに具体的な建設場所を決定・公表する予定でいる。