延岡市は、市が保有する福祉施設や子育て支援施設、レクリエーション・観光施設、産業系施設の個別施設計画案をまとめた。中期的な維持管理方針として、経年劣化が進む老人福祉センターや子育て支援施設の更新手法や実施時期について早期に検討を行うとともに、その他の施設においても適宜点検や修繕を行い、利用者の安全を確保する。
2016年3月に策定した公共施設維持管理計画に基づき、施設類型ごとに今後の対応方針を検討するため、市は有識者や市民の代表で組織する検討委員会を設置。委員会での意見を踏まえ、▽高齢福祉施設・障害福祉施設▽幼保・こども園、幼児・児童施設▽レクリエーション・観光施設▽産業系施設ーの個別施設計画案を作成した。
高齢福祉施設・障害福祉施設の中長期的な維持管理方針(10年間)では、経過観察が必要な箇所のある施設や旧耐震基準の施設、老朽化がみられる施設が数多くあることから、適宜点検を行うことで利用者の安全性を確保するとともに、耐震化や長寿命化を視野に入れた大規模改修工事、施設の統廃合及び複合化、機能移転の実施を検討する。
特に、南老人福祉センターや北老人福祉センター、延岡ライトハウスはいずれも旧耐震基準の施設であり、建設から約40~50年が経過するが、高齢福祉施策または障害福祉施策の推進上、必要な施設であり、その機能を十分に精査したうえで、建て替えや複合化、機能移転等の検討、その実施時期について早期に検討を進める。
子育て支援施設に関しては、旧ファミリーハイツと緑ケ丘児童館が旧耐震基準の施設であり、耐震診断も未実施のため、機能移転や施設のあり方等について早急に検討を進める。他の施設については、適宜点検を行うことで、利用者の安全性を確保するとともに、民間運営が可能な事業については、施設の譲渡等について検討を行う。
レクリエーション・観光施設では、経過観察が必要な箇所のある施設が多くあるため、適宜点検を行いながら、維持管理を行っていくとともに、必要な修繕等を行い、利用者の安全性を確保する。また、利用状況や維持管理コスト等を踏まえ、施設のあり方(施設の民営化、運営のあり方、廃止等)について検討を行っていく。
産業系施設では、中小企業振興センターのエレベーターの更新時期について検討を行うとともに、道の駅北浦は、未利用となっている施設の方針や今後の施設運営のあり方について検討を行う。食肉センターや食肉カット工場は、今後も適宜点検を行いながら、維持管理を行うととともに、施設を維持していくために必要な対応を講じる。
個別施設計画案は、延岡市のホームページや情報公開センター、各総合支所等で公開し、市内居住者を対象に3月17日まで意見を募集する。意見の提出先は、延岡市企画部企画課、または北方・北浦・北川の各総合支所市民サービス課。