文部科学省は、全国の国立大学附属病院35カ所を対象に、感染症の罹患者を検査して重症・軽症を選別する「トリアージスペース」の整備を補助することを決めた。33カ所では、既設病院とは別棟での整備を想定し、東海国立大学機構(名古屋)と広島大学は既設改修で対応する。1カ所ごとの整備費は1億円程度を見込む。
新型コロナウイルス感染症の院内感染を防ぎながら検温、PCR検査などが可能な施設を確保する。工事は各大学が発注する。緊急性を踏まえ、今夏以降に順次、供用開始にこぎつけたい考えだ。
施設規模はいずれも200m2前後で、大半が平屋。プレハブなどの一時的な使用は想定せず、恒久的な施設とする。平常時は研修室や更衣室などの多目的室として使用し、感染症の流行時に検査・診療や患者の待ち合い、検温のためのスペースとして活用する。
補助対象の大学法人は次の通り▽旭川医科大学▽弘前大学▽東北大学▽秋田大学▽山形大学▽筑波大学▽群馬大学▽新潟大学▽富山大学▽金沢大学▽福井大学▽山梨大学▽信州大学▽浜松医科大学▽東海国立大学機構(岐阜)▽東海国立大学機構(名古屋)▽三重大学▽滋賀医科大学▽大阪大学▽神戸大学▽鳥取大学▽島根大学▽岡山大学▽広島大学▽山口大学▽徳島大学▽香川大学▽愛媛大学▽高知大学▽佐賀大学▽長崎大学▽熊本大学▽大分大学▽宮崎大学▽鹿児島大学。