厚生労働省の2020年上半期雇用動向調査によると、建設業に新たに入職者した労働者は18万7900人だった。前年同期比で3万7100人と大きく増え、増加幅は全産業で最大だった。新型コロナウイルス感染症に伴い宿泊業、飲食サービス業などの入職者数が大きく減少しており、人手不足の状態が続く建設業へと労働者が移動した可能性もある。
全国・全産業を対象に、20年1~6月の新規入職、退職者の状況を集計した。1万5396事業所を抽出し、9032事業所から回答を得た。
建設業は入職者が18万7900人。常用労働者数で除した入職率は1.3ポイントアップの6.8%だった。離職者は1100人減の13万2900人。離職率は0.1ポイントダウンの4.8%だった。
不足している労働者の割合を示す欠員率(20年6月末時点)を見ると、建設業は3.7%だった。前年同期比で1.2ポイント改善したものの、それでも全産業では最高だった。