都城市は、生活排水処理施設の整備指針とする「第2次都城市生活排水対策総合基本計画案(再々改訂計画)」をまとめた。計画期間は2021~25年度の5年間。公共下水道や農業集落排水施設、合併処理浄化槽といった生活排水処理施設の適切な整備を推進し、生活排水処理率を25年度に84.8%(19年度=76.7%)まで引き上げる。
生活排水対策の円滑かつ効率的な推進を図るため、市は01年度に「第2次生活排水対策総合基本計画」を策定。06年1月の1市4町の合併に伴い、06年度に見直し計画(改訂計画)を策定し、14年度には再改訂計画を策定した。現在の社会状況を勘案した現行計画の検証や経済比較を行い、このほど再々改訂計画案をまとめた。
再々改訂計画では、25年度を目標年度とする生活排水処理施設の整備に関する基本方針や、環境省・農林水産省・国土交通省の3省が連携して策定したマニュアルを基に、集合処理(公共下水道・農業集落排水施設)区域と個別処理(合併処理浄化槽)区域を設定。これらの検討結果を踏まえ、生活排水処理整備計画を見直した。
公共下水道に関しては、中央処理区及び都城処理区に於いて、現行事業計画区域に加え、計画決定区域までを公共下水道で整備する方が経済比較で有効となったが、下水道管の新設から改築更新へシフトする時代の変遷や、水質保全に資する費用対効果等を考慮し、総合的な判断に基づいて、有効となる地域を選択して整備を行う。
一方で、山之口処理区・高城処理区・山田処理区・高崎処理区の公共下水道は、現行事業計画区域までとし、新規の整備区域は設けない。
農業集落排水施設に関しては、事業がほぼ完了していることから、新規事業は行わず、現計画区域の接続率向上に努める。合併処理浄化槽に関しては、公共下水道及び農業集落排水施設以外の地区を整備区域とし、住民主体で浄化槽を設置・管理する浄化槽設置整備事業を適用するとともに、浄化槽処理促進区域を整備する。