▲写真は目録の贈呈式、作業の模様
一般社団法人宮崎県建築士会宮崎支部の青年部と女性部は、12月26日に宮崎市の本郷公民館で2020年度の研修会を開催した。新型コロナウイルス感染症対策や災害への備えとして、本郷まちづくり推進委員会が行ったパーテーションの仕上げや塗装、足踏み式消毒台の組み立て作業を支援し、完成品を公民館に寄贈した。
研修会は「○○を届けるワークショップ」と題して、検温や消毒、マスクの着用など、コロナ対策を徹底したうえで開催したもの。開始式で青年部の十川学部長は、「コロナ禍の中で自分達にできることを考え、職能を生かした地域貢献として、今回の研修会を企画した。人と人との繋がりを実感できる機会になれば」と述べた。
研修会の開催に先立ち、青年部と女性部のメンバーは、柱4本と枠組8本、間仕切り用の布を組み合わせてつくる木製のパーテーションや、足踏み式消毒台のデザインを考案。図面を作成し、約1カ月かけて180㎝四方のパーテーション2セットを事前に作成したほか、木製の足踏み式消毒台の部材をカットして準備していた。
作業では、本郷まちづくり推進委員会をはじめとする地域住民が、サンドペーパーでパーテーションの仕上げを行い、柱と枠組を綺麗に塗り上げた。また、会員の指導のもと、4つの班に分かれて消毒台の作成に挑戦。金槌やインパクトドライバーを使って準備された部材を組み立て、オリジナルの足踏み式消毒台を完成させた。
作業後には、全員で組み立てたパーテーションの前で足踏み式が行われ、パーテーションと消毒台の完成を喜んだ。本郷まちづくり推進委員会の甲斐慎二会長は、「一緒にものづくりをすることで、互いの心もつながる。コロナ禍ではあるが、地域住民のコミュニケーションを図るため、小規模なイベントで活用したい」と話した。
宮崎県建築士会宮崎支部の福添勝郎支部長は、「建築士の仕事は、モノを造り、それを使って喜んでもらうこと。今回の研修会では、モノだけでなく、気持ちや笑顔も届けることができた」と総評した。