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消防局と上下水道局、庁舎のあり方を検討 宮崎市

 宮崎市は、11月26日に開かれた「宮崎市庁舎のあり方に関する市民検討会」で、消防局庁舎と上下水道局庁舎のあり方について、今後の方向性を示した。消防局庁舎と上下水道局庁舎のいずれも、耐震性能に問題はないが、新たな市役所庁舎の建設や災害対応等の観点から、庁舎のあり方に関する検討を進める考えでいる。

 現在の消防局庁舎(宮崎市和知川原1丁目64番地2)は1980年12月に竣工。地階に車庫、1階に車庫と資機材倉庫、2階に北消防署、3階に消防局の総務課・警防課・予防課、4階に指令課が入居する。延床面積3096m2。2000年3月に耐震補強を行い、官庁施設の総合耐震計画基準で最も高いⅠ類と判定された。

 ただ、現在の立地場所はL2津波で最大92㎝浸水すると想定されており、消防機能の喪失や孤立が懸念され、大規模な災害が各地で多発する中、早急に対策を講じる必要がある。また、全国的に消防指令業務の共同運用が議論されており、県央地区の中核市として柔軟に対応できる環境を整えておく必要もある。

 こういった理由から、市は有利な起債でである緊急防災・減災事業債の動向を見据えなつつ、大規模災害に対応できる庁舎のあり方について、消防機能を本庁舎に含めるかなどを含めた検討を進める考えを示した。

 一方、昭和48年3月竣工の上下水道局庁舎(宮崎市鶴島3丁目252番地、地上4階建延べ3200m2)は、05年に耐震補強を行い、官庁施設の総合耐震計画基準でⅠ類と判定された。コンクリートの耐久性の低下は見られず、中性化や塩害等もないが、一部の壁や梁にひび割れ等があり、補修や改修等が望まれる。

 施設の現状や建物劣化調査の結果、市民の利便性及び業務の効率性を踏まえ、庁舎のあり方について検討を進めるが、重要なライフラインである管路等を含めた上下水道施設の耐震化や更新等を最優先に進める。現庁舎を継続使用する場合には、計画的な改修・修繕を実施するため「上下水道局庁舎修繕計画」を作成する。