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地熱・小水力など導入促進 えびの市新エネビジョン案

 えびの市は、豊かな自然環境と調和した新エネルギー導入の基本指針となる「地域新エネルギービジョン」の素案をまとめた。地球規模の環境問題が顕在化し、環境負荷の少ない新エネルギーの導入促進が求められる中、地熱や小水力などの豊かな地域資源を有効に活用した新エネルギーの一層の普及促進に取り組む。

 ビジョンは、低炭素社会の実現を目指すと共に、地域活性化や市民生活の向上に繋げることが目的。新エネルギー利用の基本指針として、▽自然環境と調和した新エネルギーの導入▽地域資源を活用することによる産業への貢献▽地域が抱える課題解決への貢献▽エネルギーの地産地消による防災機能の強化―を掲げる。

 ビジョンでは、CO2の削減目標などを踏まえ、新エネルギーの導入目標値を1490万6016kWhと設定。取り組みやすさや技術的・資源的持続性の観点から、各エネルギーの導入可能性を評価し、重点的に導入を推進する新エネルギーとして▽風力(小型風力)▽バイオマス(畜産系)▽小水力▽地熱―の4つを挙げた。

 導入目標値に対する新エネルギーの種別目標として、▽地熱=122万6400kWh(1MW×2箇所を想定)▽小水力=18万9216kWh(15kW×2箇所を想定)▽小型風力=35万0400kWh(20kW×10箇所を想定)▽畜産系バイオマス=210万2400kWh(300kW×1箇所を想定)―と設定する。

 新エネルギーの導入に際しては、行政・市民・事業者のそれぞれが協力し合い、合意形成や課題解決、環境等に対する調査・研究に努め、ビジョンを推進する。このほか、行政の横断的な推進体制の構築や学識者等からの助言・提言を求めると共に、内容によっては各分野からなる「新エネルギー推進委員会」等の組織整備も検討する。

 えびの市地域新エネルギービジョンの素案はホームページ等で公開しており、2月15日まで郵送・FAX・メールで意見を求める。担当課は市民環境課生活環境係。