宮崎県は、2020年9月定例議会に提出する補正予算案の概要を発表した。新型コロナウイルス感染症対策や国庫補助決定、その他の必要経費について措置する。補正額は、一般会計が221億5275万円、特別会計が9643万円、公営企業会計が11億2604万。補正後の一般会計総額は6930億1962万円となる。
9月補正予算案のうち、新型コロナウイルス感染症対策には79・7億円を計上。感染拡大防止策と医療体制の整備(9事業)に28.5億円、雇用維持と事業継続のための支援(3事業)に36.2億円、地域経済の再生・復興に向けた支援(1事業)に8.5億円、みやざきの成長へつなげる取組(3事業)に6.6億円を充てる。
このうち、「県庁デジタル化・リモート化推進事業」には5億7213万円を計上し、外部とのコミュニケーションツールやテレワーク用端末の導入、庁内の無線LAN化を行う。「衛生環境研究所等感染症対策整備事業」には4億1063万円を計上し、PCR検査機器等の更新や保健所等の感染症対策、施設改修を行う。
また、「新型コロナウイルス感染症対策体制確保事業」には7億2505万円を増額し、精神科救急医療機関の院内感染防止のための設備整備や診療体制確保を支援する。青少年自然の家における感染拡大防止対策を図るため、「青少年自然の家感染症対策事業」に3533万円を補正し、衛生環境向上のための施設改修等を行う。
国の「Go To Eatキャンペーン」を活用し、飲食店に係る県民の応援消費を促す消費喚起を支援するとともに、市町村が行うプレミアム付商品券の発行等を支援する「みやざき応援消費促進事業」には8億4193万円を補正。中小企業金融対策費には35億1025万円を補正し、コロナ関連の融資枠を拡大する。
このほか、国民宿舎等の衛生環境等を整備する「安全・安心国民宿舎等受入環境整備事業」に9643万円、県立学校等のトイレを洋式化する「県立学校等衛生環境改善事業」に9800万円、県立図書館や博物館等のトイレの洋式化や手洗いの自動水栓化等を行う「文化施設等の衛生環境改善事業」に1249万円を補正する。
一方、公共事業関係では、補助公共事業の国庫補助決定に伴い、環境森林部が所管する自然公園等整備事業に4611万円、農政水産部が所管する公共農村総合整備対策事業に1900万円を補正する。
その他の事業では、木造住宅の耐震対策経費を補助する「木造建築物等地震対策促進事業」に573万円、医療機器の整備経費を補助する「災害時歯科保健医療提供体制整備事業」に1000万円を計上。国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会開催基金に約61億円、県債管理基金積立金に約75億円を積み立てる。
補正予算の債務負担行為では、国民スポーツ大会のプール会場整備に係る設計・建設、開業準備及び運営・維持管理費として、県有スポーツ施設整備事業(支出期間=21年度~39年度)の限度額を167億6534万円と設定する。