宮崎県は2020年度当初予算に於ける公共事業実施地区及び事業費(4月時点)を明らかにした。公共三部の事業費総額は768億8156万円で、前年比70億0433万円(10.0%)の増額。これに国の19年度補正予算で措置された公共事業費(127億9654万円)を加えた実質額は896億7811万円(同5.7%増)となる。
宮崎県の20年度当初予算に於ける一般会計予算額は6127億8800万円で、このうち普通建設事業費と災害復旧事業費で構成する投資的経費は1313億0383万円。最終年度を迎える防災・減災、国土強靱化対策や総合運動公園津波避難施設整備事業等を盛り込み、前年度比で約20億円(1.5%)の増額となった。
これを踏まえた当初予算に於ける公共事業実施地区の部局別事業費は、県土整備部が613億6712万円(前年比80億9390万円増)、農政水産部が99億7581万円(同10億3422万円減)、環境森林部が55億3862万円(同5535万円減)。農政水産部と環境森林部は減額となったが、県土整備部が大幅に増えた。
一方、19年度2月補正予算には、国の経済対策に伴う公共事業費として156億8447万円が措置された。20年度当初と19年度補正を合算した実質額は、県土整備部が690億3433万円、農政水産部が135億3071万円、環境森林部が71億1306万円で、総額は896億7811万円(同48億1354万円増)となる。
県土整備部の道路関連事業では、飯野松山都城線金御岳工区(都城市)に11億1685万円、国道447号真幸工区(えびの市)に4億1925万円、国道219号岩下工区(西都市)に12億9620万円、国道327号尾平工区(椎葉村)に11億4950万円、北方北郷線川水流橋工区(延岡市)に6億6625万円を充てる。
同じく河川関連事業では、山田川(都城市)の大規模特定河川事業に3億8215万円、三財川(西都市)の広域河川改修に14億9600万円、一ツ瀬川(西都市)の広域河川改修に2億6940万円祝子川(延岡市)の広域河川改修に7億3300万円、内の口川(五ヶ瀬町)の通常砂防に4億5718万円を充てる。
港湾事業では、油津港(日南市)の岸壁改良に9億6985万円、細島港(日向市)の防波堤改良に2億6262万円を充てる。総合運動公園の津波避難施設整備事業には41億6000万円を充てる。営繕関連では、県営生目台東団地(宮崎市)の外壁改修に1億1250万円、サンマリンスタジアム(総合運動公園)の照明改修に1億8810万円、県立高鍋高校の空調設備改修に2億1386万円を充てる。
農政水産部は、正蓮寺地区(宮崎市)の湛水防除事業に3億4896万円、塩屋原地区(串間市)の経営体育成基盤整備事業に2億3000万円、小林東部第1地区(小林市)の畑地帯総合整備事業に2億4000万円、新田・浜川原地区の(えびの市)水質保全対策事業に1億4900万円、沿海北部6期地区(延岡市・門川町)の広域営農団地農道整備事業に2億7000万円を充てる。
環境森林部は、山のみち地域づくり交付金を活用する小川・石打谷線(西米良村)の開設に2億5500万円、地方創生道整備推進交付金を活用する高千穂・日之影線(高千穂町及び日之影町)の開設に4億7500万円、中尾地区(諸塚村)の地すべり防止工に1億5000万円、桐原地区(西米良村)の落石防止工に1億円を充てる。