国土交通省は、建設発生土を堤防盛土などに使用するための改良技術と、軟弱地盤の圧密・排水促進技術の活用を促進するため、テーマ設定型の技術公募を行う。募集期間はいずれも3月4日まで。応募者の書類に基づき要求性能を満たしているかどうかを確認する他、必要に応じて関東地方整備局管内の現場を用いた実証実験を行う。2020年度上半期に、応募のあった技術の評価結果を一覧で公表する。
テーマ設定型の技術公募は、現場ニーズに基づくテーマを設定し、民間の新技術を公募して試行、評価する取り組み。新技術活用システム(NETIS)に登録中か登録予定、登録したが掲載期間を終えた技術を応募できる。評価結果は諸元表としてまとめ、直轄の事務所に対し、高規格堤防など大規模な盛土を伴う現場での活用を促していく。
公募する2テーマのうち「建設発生土(河川浚渫・掘削土等)を活用した盛土材料(通常堤防・高規格堤防)としての改良技術、無害化技術(不溶化)」では、有害物質の無害化や、矢板などによる封じ込めを含む不溶化、地盤改良などによる施工性の向上に関連した技術を募る。
もう一方のテーマは「軟弱地盤上の堤防整備における周辺地盤に影響を与えない圧密・排水促進の技術(地盤改良を含む)」。盛土載荷による圧密沈下を抑制する地盤改良や、周辺地盤への影響の抑制技術を募集する。
現場実証に必要な費用は応募者が負担する。希望があれば、圧密・排水技術を9月以降、盛土改良を11月以降に試行する。試行結果は段階的に諸元表に反映する。
公募要領は国土技術センターのホームページ(http://www.jice.or.jp/)からダウンロードできる。