スマートウエルネスシティ(健幸都市)の実現を目指す小林市は、健幸のまちづくりの全体像や取組方針などを定めた「健幸のまちづくり基本方針案」をまとめ、2月6日まで意見を募集する。関連計画との整合性を図り、健康づくり分野だけでなく、総合的なまちづくりを推進する中で、市民の健幸づくりに積極的に取り組む。
市は2014年3月、地域一体となった協働によって地域医療を守り育て、健康長寿をめざす「地域医療・健康都市」を宣言。また、17年3月に策定した第2次総合計画の中で、リーディングプロジェクトの一つに「健康都市プロジェクト」を掲げ、健康寿命の延伸や社会保障費の支出増加の抑制に努めている。
基本方針案では、健康と幸せの両方が備わっている状態を「健幸」と定義。国民健康保険や介護保険といった健康に関する市の現状と課題を踏まえ、健幸を中核に据えたまちづくりを推進していくため、まち・ひと・しごとの健幸づくりに向けた考え方と、これに基づく6つの基本施策を体系別に整理した。
まちの健幸づくりでは、全世代・全対象型の地域包括支援体制の構築といった地域共生社会の実現や、暮らしの安全・安心の基盤となる防災・防犯対策、公共施設・道路・公園等の維持・管理、子育てしやすい環境の維持・充実、ごみの減量化や新・省エネルギーの推進を通じた環境にやさしいまちづくりに取り組む。
また、地域特性に応じた持続可能な公共交通網の形成や公共空間のバリアフリー化、犯罪防止に配慮した防犯設備の整備、多世代交流・地域交流の拠点としての空き家の利活用の検討、公共空間における受動喫煙対策の強化の検討、公園や体育施設、公民館等の適切な維持管理と効率的な整備・活用などに取り組む。
一方、ひとの健幸づくりでは、地域の特性に応じた健康づくりや支え合いのコミュニティづくり、ライフステージに応じた健康づくり、健幸的な生活を実践しやすい環境づくりに取り組む。しごとの健幸づくりでは、大学・企業・団体等と連携した仕組みづくりや健康に関する情報提供、特産物を活かした健康な食等を推進する。