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店社・建設現場が連携、労災防止活動を強化 建災防

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▲モデルは貴島明日香さん、伊原六花さん

 建設業労働災害防止協会(錢高一善会長)は、「建設業年末年始労働災害防止強調期間実施要領」をまとめた。建設工事が輻輳(ふくそう)し、さらに寒冷下での作業となる年末年始は、労働災害防止に特別の配慮が必要になることから、12月1日~2020年1月15日までを「建設業年末年始労働災害防止強調期間」とし、経営トップと店社、建設現場の管理者などが期間中の災害ゼロを目指して緊密に連携、労働災害防止活動をさらに強化する。スローガンは「無事故の歳末 明るい正月」。

 厚生労働省が発表した10月の速報値によると、建設業における労働災害による死亡者数は前年同期比30人減の173人で、休業4日以上の死傷者数は前年同期比153人減の9790人となっており、いずれも減少している。

 ただ、建設業の労働災害で最も多い墜落・転落災害が全体の約4割を占める状況は変わっておらず、フルハーネス型安全帯の円滑な導入・定着を軸とした墜落・転落災害防止対策のより一層の推進が求められている。

 特に19年は台風15号、19号などが日本列島を直撃し、記録的豪雨による被害が全国各地で相次いで発生。被災者などから相次いでいる、悲鳴にも近い復旧・復興工事の加速を求める声に政府は応える方針を示しており、危険な災害復旧工事現場などでの労災リスクが高まっている。

 こうした建設業の労災防止活動をめぐる厳しい状況を踏まえ、建災防は中小建設業に「建設業労働安全衛生マネジメントシステム」(ニューコスモス)の積極的な導入・運用を働き掛けるとともに、「建災防方式健康KYや無記名ストレスチェック」の積極的な活用などによるメンタルヘルス対策の推進も合わせて呼び掛けていくことにしている。