八千代エンジニヤリング(出水重光代表取締役社長)は、積極的なM&AによってICTと測量分野で優れた技術力を持つ企業を10社程度グループ化して民間市場での受注を拡大、2028年度6月期の売上高330億円を目指す考えだ。
建設専門紙記者と懇談した出水社長は、すでに今年6月には同社の主要な外注先であるアイプラン(福岡市)と資本提携していることについて触れ、「同社にはCIMに関する高い技術力がある。これまでの公共事業を中心としたスタンスでいたのでは成長は望めない」と指摘。
「民間市場でのシェア獲得には社会の変化に適応できる技術力が不可欠。M&Aはそのための手法の一つ」とも話し、技術の共同開発や人材交流などによるシナジー効果の発現に自信を示した。
目標とする28年度6月期の売上高330億のうち80億円は民間部門で受注する。在籍する1127人(7月1日現在)の社員を10年後には1580人まで増やす考えだ。
また、自然災害のリスク評価や環境保全などの技術領域で保有するシーズの民間市場での価値を探る一方、18年に開設した「技術創発研究所」で、民間市場の開拓につなげることのできる技術の研究・開発を進める。