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耳川など次期計画策定へ検討方向まとめ 九州森林管理局

 九州森林管理局は、本県の耳川森林計画区を含む管内7つの森林計画区に於ける「地域管理経営計画」及び「国有林野施業実施計画」の次期計画を策定するにあたり、管轄する各森林管理署の検討方向をまとめ、ホームページで公開した。10月15日から12月13日までこれに対する意見を広く募集する。

 対象は、▽佐賀東部▽長崎南部▽天草▽耳川▽姶良▽熊毛▽沖縄中南部―の7つの森林計画区。国有林野の管理経営に関する基本的事項を定めた「地域管理経営計画」及び「国有林野施業実施計画」の次期計画(2021年4月~26年3月)を策定するため、これに向けた各森林管理署の検討方向を示した。

 耳川森林計画の対象区域は、日向市及び東臼杵郡2町2村を包括する1万2085㌶。国有林は全森林面積の8%にあたり、天然林が55%、人工林が43%を占める。水源かん養保安林が全体の95%に達し、日向市の水がめとして重要な役割を担っているほか、保健休養の場としても利用されている。

 現行計画では、山地災害の防止等を重視する「山地災害防止タイプ」(2707㌶)、生物多様性保全機能を重視する「自然維持タイプ」、保健・文化機能を重視する「森林空間利用タイプ」(149㌶)、水源かん養機能を重視する「水源涵養タイプ」(7124㌶)に分類し、各機能に応じた管理経営を行っている。

 現状を踏まえた次期計画の検討方向では、国有林野の森林の多面的機能を持続的に発揮させるため、森林吸収源対策として必要な間伐の実施や主伐及びその後の計画的な更新など適切な森林施業を推進するとともに、これらの取組を効率的に実施するために必要な林道等の路網整備を進めることとしている。

 また、林業の低コスト化等に関する先駆的手法を積極導入するとともに、低コストで効率的な施業が普及・定着するよう取り組み、木材の計画的・安定的な供給を通じて地域振興に貢献する。国民共通の財産である国有林野を、名実ともに「国民の森林」とするよう、公益重視の管理経営を一層推進する。