▲写真は挨拶する増田前会長、松本新会長、総会の模様
一般社団法人宮崎県建築協会(増田秀文会長)は4月23日、宮崎市内で2019年度「第24回通常総会」を開催した。総会では、18年度事業報告並びに収支決算、19年度事業計画案並びに収支予算案を原案どおり承認。任期満了に伴う役員改選で、5期10年にわたり会長職を務めた増田氏が勇退し、新会長に松本純明氏が選出された。
総会は、4月に協会事務局長に就任した松元義春氏の司会で進行。挨拶に立った増田会長は、建築業界が抱える大きな課題の一つに担い手の確保を掲げ、業界への入職促進を図るために「若者や女性が活躍できる舞台、夢を持って建築に取り組める環境を造り上げる必要があり、そのために協会の存在をアピールすることも大切だ」と述べた。
増田会長は、建築工事業の発展を目的とした技術や安全衛生の向上、関係機関への要望などの各種活動に対する会員の理解と協力のほか、青年部及びチーム・ラポールの献身的な取り組みに感謝の意を示すとともに、「令和という新しい時代を迎える中、力強い協会を目指して、新役員で新たな協会をつくりあげて欲しい」と期待を込めた。
議長に金丸宜裕氏、副議長に宇治野美秀氏を選出して行われた議案審議では、18年度事業報告並びに収支決算、19年度事業計画案並びに収支予算案を承認。19年度の重点施策に、▽発注者等への要望▽社会貢献活動等の推進▽建築の健全な発展への対応▽関連法や制度等改正への対応▽協会のあり方の検討―の5項目を掲げた。
地元企業の育成を目的とした優先発注や担い手の確保・育成のための利潤を確保できる適正な価格設定等を発注者等に提言するほか、積極的な社会貢献活動の実施、建築住宅行政への協力、青年部及びチーム・ラポールと連携した広報活動の推進、働き方改革や外国人労働者の雇用等に関する情報収集及び課題等の検討などに取り組む。
一方、任期満了に伴う役員改選では、各支部から推薦された新理事15人、監事2人の人事案を了承し、新理事の互選により新会長に松本純明氏を選出。就任挨拶で松本会長は「協会の発展に向けて一生懸命取り組んでいく」と意気込みを語った。副会長に関しては、本人の就任承諾を得た上で、次回の理事会で承認・決定する。
総会ではこのほか、会員企業の技術力向上の取り組みの一環として創設したMGA賞(ミヤザキ・グッド・アーキテクチャー)の表彰式も開催。最優秀賞を受賞した岩﨑真幸氏(坂下組)、優秀賞を受賞した片江十三男氏(協栄)と坂口智洋氏(増田工務店)、奨励賞を受賞した西久保智氏(大和開発)と稲森一寿氏(志多組)に表彰状と記念品が贈られた。
MGA賞は、会員企業の社員が建築業に自信と誇りを持ってもらえるよう、品質や安全、環境への配慮等に加え、優れた管理体制のもとに施工された建築物を対象に、その取り組みが顕著であった企業や現場監督者を表彰するもの。表彰制度を通じて建築の魅力を対外的に発信し、広く県民に建築に対する理解を得ることを目的としている。
宮崎県県土整備部や一般社団法人宮崎県建築士会、一般社団法人宮崎県建築士事務所協会の協力のもと、協会の技術研修委員会が応募のあった作品について審査を行い、建築物の品質や施工に当たっての工夫及び段取り、安全・環境に対する配慮、施工の難易度とそれを克服するための施工計画等を総合的に勘案し、受賞者を決定した。
総会終了後には講習会が行われ、宮崎県県土整備部の担当者が木造住宅の耐震化や危険ブロック塀の除去促進にむけた補助制度、建築基準法の一部を改正する法律のポイント、建築士試験の受験資格を見直す建築士法の改正内容、最低制限価格の上限引き上げや低入札価格調査制度の対象拡大といった宮崎県の入札制度等について説明を行った。
*新役員は次のとおり(敬称略)
▽会長=松本純明(松本建設)
▽理事=土居洋祐(川口建設)、奈須勝彦(協栄)、岩切洋(岩切建設)、井上竜志(井上建設)、片地昭次(片地工務店)、志多宏彦(志多組)、投山康治(光建設)、西尾武彦(西尾組)、根井諭(根井工務店)、野田一孝(野田建設)、坂下方規(坂下組)、河野一治(丸宮建設)、青山元信(青山建設)
▽専務理事=松元義春(事務局)
▽監事=金丸宜裕(金丸建設)、川﨑裕貴(黒木工務店)。