▲写真は修了式の模様
土木建設に関する技術力と社会性を兼ね備えた技術者を育成する「宮崎県産業開発青年隊」の平成30年度修了式が、2月20日に宮崎県建設技術センターで行われた。式には今年度の修了生約とその保護者、宮崎県の河野俊嗣知事、青年隊OBで組織する青友会や県内建設関連団体の役員ら多数が出席し、修了生の門出を祝った。
産業開発青年隊は、即戦力となる土木建設エンジニアを育成する教育機関。土木建設に必要な技術や知識を身につけるとともに、多くの資格を取得することができ、ほぼ100%の就職率を達成している。平成22年度からは指定管理者である宮崎総合学院が、青年隊の伝統と民間のスキルを合わせた教育プログラムを実践している。
平成30年度の修了生は、高卒者等を対象に基礎知識や技能の修得を図る施工管理課程が33人、施工管理課程修了生や土木系学科卒業者等を対象に専門知識や技能の修得を図る専攻課程が14人。施工管理課程の修了生9人は専攻課程に進み、その他の修了生は概ね、県内外の建設会社や測量・コンサル会社、行政機関等に就職する。
20日に行われた修了式では、宮崎県建設技術センターの下川泰雄センター長が一年にわたる訓練の過程や修了生の進路状況などを報告。修了生全員の名前が読み上げられたのち、河野知事が施工管理課程代表の小松聖尭さん、専攻課程代表の山下恭介さんに修了証書を手渡し、専攻過程の甲斐龍一さんから隊旗の返還を受けた。
河野知事は、県勢発展に向けた社会インフラの整備や地域の安全安心を確保する防災・減災の取り組みを進める上で、これらの事業を担う建設業の役割が重要であることを強調。「青年隊修了生としての誇りと自信を胸に、何事にもチャレンジし、本県インフラ整備の担い手、地域の守り手として活躍して欲しい」と期待を込めた。
来賓祝辞では、宮崎県議会の蓬原正三議長、宮崎市の戸敷正市長、宮崎県建設業協会の山﨑司会長が挨拶。山﨑会長の挨拶を代読した甲斐英伸副会長は、建設産業が地域の経済や雇用、安全・安心を支える重要な基幹産業であることを説明。「建設産業を自分達が守り、育てるという気概と信念を持って頑張って」と呼び掛けた。
修了生を代表して答辞を述べた施工管理課程の野村剣さんは、建設現場で必要な技術や知識、社会生活の基本を学んだ青年隊での日々を振り返り、苦楽を共にした一生の宝である青年隊の仲間とこれからも助け合いながら、不撓不屈の精神で「新時代をリードできる技術者になれるよう頑張っていく」と力強く決意を語った。