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橋梁修繕着手率は地方管理で4割 道路メンテナンス会議

 国や県、市町村、高速道路会社等の県内関係機関で組織する宮崎県道路メンテナンス会議は、平成30年度第2回の会合を12月26日に宮崎市内で開いた。会合では、県内の26~29年度に於ける橋梁・トンネル・道路附属物の点検実施状況や点検結果に加え、措置を講ずべき橋梁の修繕着手率等について説明があった。

 同会議は、道路施設等の維持管理や補修、更新等を効率的・効果的に行うため、道路管理者が相互に連絡・調整を行い、道路施設の点検や修繕計画を共有する場として設置されているもの。点検計画では、各機関が管理する橋梁やトンネル等に於いて、26年度からの5箇年で合計1万回程度の点検を行うことを確認している。

 平成26年度~29年度に於ける宮崎県内の点検実施率は、橋梁(9709箇所)が約89%、トンネル(243箇所)が約69%、道路付属物等(408箇所)が約69%。点検の結果、「修繕等の早期措置が必要」と診断された施設の割合は、橋梁で約6%、トンネルで約47%、道路付属物等で約4%となっている。

 一方、28年度までに点検を実施した橋梁で、次回点検までに措置を講ずべきと診断された橋梁の修繕着手率は、国土交通省管理で100%、県や市町村管理で41%程度。ライフサイクルコストの縮減に向けて、予防保全型の修繕に移行する必要があるが、これに着手した割合は事後保全型よりも低い状況にあることが分かった。

 国土交通省が昨年8月にまとめた「道路メンテナンス年報」によると、定期点検で「早期措置段階」「緊急措置段階」と判定された橋梁のうち、29年度までに修繕に着手した橋梁は都道府県・政令市で9%、市町村で13%にとどまっている。定期点検の実施率は全橋梁の80%と着実に進んでいるが、修繕にまで対応が及んでいない状況にある。