中小企業庁は、ICT施工に必要な設備投資にも活用できる「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援事業」(ものづくり補助金)について、2019年度予算概算要求に100億円を盛り込んだ。同事業は、生産性を高める設備投資を支援するもの。補助金を、ICT施工に関連した測量機器やソフトウエア、後付けマシンガイダンス(MG)などの購入費にも充てることができる。同事業は17年度補正予算にも組み込まれているが、切れ目のない支援体制を実現するため、19年度当初予算でも事業費を求める。
ものづくり補助金は、3~5年で「付加価値額」年率3%、「経常利益」年率1%を向上させる計画に対し、必要な設備投資にかかる経費の2分の1~3分の2を補助する。16年度補正予算では763億円、17年度補正予算では1000億円を確保した。製造業だけでなく建設業の採択実績も多く、16年度はICT施工関連で34件を補助した。
19年度予算の概算要求では、同補助金のうち「企業間データ活用型」と「試作開発型」に向けた事業費を要求した。
企業間データ活用型は1社当たりの補助上限額が2000万円で、補助率は3分の2。複数の中小企業などが、データ・情報を共有し、生産性を向上させる取り組みを支援する。試作開発型は補助上限額1000万円で、補助率3分の2~2分の1。設備投資を伴わない試作開発も支援する。