▲写真は挨拶する上村社長、大会の模様
日南市の富岡建設株式会社(上村孝司代表取締役)は9月5日、日南市内で2025年度の「安全推進大会」を開いた。大会には、同社及び協力会社の職員ら約100人が参加。現場に於ける安全対策の発表や安全講話や安全表彰、安全宣言を通じて、参加者は安全意識の更なる高揚を図り、ゼロ災害の達成に邁進することを誓った。
大会で挨拶に立った上村社長は、「建設業に於いて安全は全ての基盤」であり、「いかに優れた技術や高い生産性があっても、安全が確保されていなければ意味が無い」と指摘。たった一つの事故が、かけがえのない命や会社の信頼、仲間の生活を一瞬で奪うことがあるとして、作業時に於ける安全最優先の重要性を強く訴えた。
さらに、大会を通じて基本に立ち返り、「自分の命は自分で守る、仲間の命も守る」という意識を胸に刻むとともに、「会社として安全対策への投資を惜しまず、『より安全に、より効率良く』を合い言葉に、皆さんの声を反映した職場づくりを進め、一人ひとりが安心して働ける快適な職場環境を整えていく」と述べた。
現場体験発表では、工事主任の木村健滋氏と阪元楓賀氏が施工に際して留意・工夫した点や安全対策を報告。初めて橋梁下部工に従事した木村氏は、3Dモデルで施工手順や完成時のイメージを把握し、各工程で必要な安全対策を話し合ったことを紹介し、阪元氏は安全教育を通じて、作業員の危険感受性を高めたことを説明した。
表彰式では、今年度の国土交通行政功労表彰で九州地方整備局長表彰を受賞した福岡憲治氏、今年度の宮崎県優良工事表彰で県土整備部長賞を受賞した田村舞美氏と井鳥誠一郎氏、同じく油津港湾事務所長賞を受賞した福山俊輔氏と田中秀樹氏の計5人に対して、安全施工・優良工事・優良技術者表彰(工事部門)を授与。
また、品質確保や安全活動に尽力したとして協力会社表彰を受賞した▽株式会社薄田工業▽有限会社日向栄進産業▽コマツ宮崎株式会社日南店―の3社、交通安全や現場安全に貢献したとして優良従業員表彰を受賞した熊本勝氏と日高広大氏、安全標語の最優秀作品を考案した藤田啓輔氏に対して、表彰状と記念品が贈られた。
参加者を代表して安全の誓いを行った田中迅工事課長は、「人命尊重を最優先に掲げ、安全で健康的な職場環境の実現を目指し、労働災害や交通災害の防止に向けて安全意識の向上と日々の安全活動に全力を尽くす」「経験や意識を世代を超えて共有し、安全に対する慣れや過信を排除し、事業場全員が一体となり、労働災害ゼロを目指す」と誓った。
大会ではこのほか、NPO法人宮崎県防災士ネットワーク日南支部の柏田寿支部長が「自然災害と日頃の防災対策」をテーマに基調講演を行った。柏田支部長は、東日本大震災や熊本地震などの被害状況を踏まえ、地震及び津波の発生メカニズムを解説し、自然災害の恐ろしさや自助・共助・公助の大切さ、日頃の防災対策などを説いた。