▲写真は出前授業、見学会の模様
一般社団法人宮崎県建設業協会は9月18日、県立宮崎農業高等学校で出前講座と現場見学会を開催した。同校の環境工学科に通う2年生15人を対象に、出前講座で建設業が果たす役割や魅力・やりがいを伝えたほか、トンネル新設工事の現場で発破掘削の迫力を間近で体感するなどして、建設業に対する理解と見識を深めた。
宮崎県建設業協会では、建設産業の健全な発展や担い手の確保・育成、業界のイメージアップを図ることなどを目的に、若年者の入職促進や人材育成に係る各種事業を展開。その一環として、県内高校に通う学生を対象とした出前講座や現場見学会のほか、就業体験(実施主体は各地区建設業協会)などに積極的に取り組んでいる。
出前講座で講師を務めた宮崎地区建設業協会理事の戸敷泰士氏と川口泰直氏は、自身が建設業に興味を持ったきっかけや建設工事の種類、道路や河川など身近な土木工事、現場で使用する建設機械などを紹介するとともに、地震や台風、鳥インフルエンザといった自然災害への対応が、地元建設業の大きな役割であることを説明。
これを踏まえ、建設業が社会の役に立ち、多くの人から喜ばれる仕事であること、後世に残り続ける仕事であることを「やりがい」に掲げるとともに、従来のネガティブなイメージから「給与・休暇・希望」の新3Kへの転換が着実に進んでいることを説明。高杉晋作の辞世の句を引用しつつ、建設業のおもしろさをPRした。
一方、西松建設株式会社が施工する「宮崎220号内海トンネル新設工事」(宮崎市内海)の現場で行われた見学会では、防音扉で隔てられた坑内の安全な場所で、同時刻に行われていた発破掘削の迫力を体感。ダイナマイトを装填するために切羽に穴を空けるための機械や、掘削ずりを運び出すための機械などを間近で見学した。
現場事務所では、工事を発注した国土交通省九州地方整備局の監督官が、内海トンネルを含む日南防災(北区間)の事業目的として、危険箇所を回避するためにバイパスを整備していることを説明。西松建設の現場代理人は、周辺地帯の地質の特徴を説明したほか、同社が手掛けた他のトンネル工事の映像を用いて作業手順を解説した。
質疑応答では、生徒から寄せられた質問に対して、周辺地域に影響を与えないよう、坑口から一定の箇所までは発破掘削ではなく機械掘削を行ったこと、こまめに測量を行うなどして、図面どおりに掘削作業を進めていること、1日に掘削することができる規模、過去に手掛けた最も苦労した工事などについて回答した。
同日はこのほか、日南市で施工中の橋梁下部工や上部工の現場も見学した。参加した生徒は、「普段何気なく走っている道路やトンネル、橋梁が、長い時間をかけて、多くの作業工程によって造られていることを知って驚いた」と感想を述べ、「あらためて建設業は格好いいと思った。将来の職業の候補の一つとして考えたい」と話した。