建設ネット企画画像 四角 四角

地上13階建、延べ3.7万㎡ 新庁舎基本設計案を公表

      

▲新庁舎の外観イメージ、今後のスケジュール

 宮崎市は、現在地に一棟に集約して整備する新庁舎の基本設計案を公表した。新庁舎の規模は、鉄骨造(基礎免震)で地上13階建(最高高さ約58.8m)、延床面積は約3万7460㎡。総事業費は約379億円を見込む。デザインビルド方式で新庁舎の実施設計及び建設工事等を一括発注するにあたり、今年11月頃に事業者選定に係る手続きを開始する予定でいる。

 8月19日に開催した市議会全員協議会で、新庁舎の配置や平面計画、構造、空調等の設備計画の基本的な内容を整理した基本設計案(担当=日本設計・岩切設計設計共同体)を公表した。

 防災拠点としての機能確保など、現庁舎が抱える課題を踏まえ、現在の第二庁舎付近に庁舎を建て替える計画。新庁舎北側に来庁者駐車場を確保するとともに、現在の本庁舎跡地に来庁者が利用しやすい平面駐車場を整備し、連絡通路で接続する。このほか、別事業として現在の松橋駐車場に立体駐車場を建設し、公用車駐車場を集約する。

 新庁舎の基本理念には「持続可能なまちづくりを支える機能的な庁舎」を掲げた。市民に快適なサービスを提供し、災害対応拠点として市民の暮らしを支え続けるとともに、職員の多様で柔軟な働き方を実現できる庁舎、ZEB Readyで環境負荷を低減できる庁舎、適切なコストで整備・維持管理できる庁舎を目指す。

 動線計画に関しては、敷地南側に新庁舎棟を配置し、東側駐車場や河川敷駐車場からの移動距離を短縮することで、市民の利便性を向上させる。庁舎東側に車寄せとメインエントランス、西側に職員用通用口を設置し、一般来庁者と職員の動線を分離する。新庁舎棟と東側駐車場、市民プラザを結ぶ連絡通路を2階レベルに設け、歩車分離する。

 ゾーニング計画では、1~2階をエントランス・窓口ゾーンと位置付け、1階にはコンビニやATMなどの利便施設、2階には様々な手続きや相談ができる総合窓口を配置。執務室は1階~10階で、5階に災害対策本部機能を設ける。11階には市民と職員が利用可能な共創テラスを設置。12階は議会ゾーン、最上階は設備ゾーンとする。

 内装計画に関しては、滑りにくい素材を床に使用し、可能な限り段差をなくすことで、来庁者の安全に配慮するとともに、低層部や共創テラスなどに県産材を積極活用する。外装計画に関しては、大淀川沿いの景観に溶け込む水平基調の外観デザインを採用するとともに、自然環境や耐久性、メンテナンスに配慮した外装計画とする。

 環境配慮・省エネルギー計画では、熱源として冷房効率に優れる圧縮冷凍機と小型冷凍機を組み合わせるモジュール形空気熱源ヒートポンプユニットを採用。ダクトレス空調により、イニシャルコスト及びエンボディドカーボンを低減させる。このほか、豊富な降雨量を活かすための雨水貯留槽を設置し、雑用水として有効活用する。

 さらに、南海トラフ地震等への対応として、官庁施設の総合耐震・対津波計画基準に沿って耐震安全性を確保するため、構造体の耐震安全性はⅠ類、建築非構造部材はA類、建築設備は甲類で計画する。また、想定最大規模の洪水でも浸水しないよう、最大T.P+7.3mまで地盤を嵩上げし、庁舎敷地の液状化対策も実施する。

 基本的な新庁舎等の整備手順として、まずは既設の第二庁舎及び会議室棟を解体し、その後に新庁舎及び連絡通路を建設する。新庁舎の完成後、既設の第三庁舎と本庁舎等を解体し、新庁舎周辺及び本庁舎跡地周辺の外構工事を実施する。本庁舎等の解体工事や本庁舎跡地周辺の外構工事は別工事とし、デザインビルドの対象外とする。

 新庁舎建設中の仮庁舎には、現在のMRT社屋、宮崎市民プラザ4階、第四庁舎を活用する。このうち、MRT社屋に関しては、適正な執務空間の確保や建築基準法・バリアフリー法への対応として、既存間仕切りやパーティションの撤去、天井新設(自然排煙)、手すり・点字ブロックの設置、多目的トイレの設置といった改修を行う。

 総事業費は378億4868万円で、主な内訳は▽新庁舎建設費299億2000万円▽駐車場整備費6億9939万円▽接続通路建設費6億1886万円▽敷地嵩上費13億8710万円▽外構整備費8億2940万円▽既存解体費16億1330万円▽仮庁舎整備費5億3466万円▽設計・監理費8億7021万円―など。

 今後のスケジュールによると、今年11月頃からDB業務の事業者選定手続きに着手し、26年6月頃にDB契約を締結。その後、実施設計(12カ月程度)と並行して、第二庁舎等の解体工事(7カ月程度)を実施する。新庁舎建設工事は、27年12月頃から38カ月程度を想定。新庁舎供用後に、本庁舎や第三庁舎の解体・外構工事を行う。

 基本設計案は、ホームページや市民情報センター、各総合支所・各地域センター・各地域事務所などで公開し、8月21日~9月25日にパブリックコメントを実施する。