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各自の意識や行動が重要に くちきが安全衛生推進大会

      

▲写真は挨拶する朽木社長、大会の模様

 塗装工事等を手掛ける株式会社くちき(朽木大貴代表取締役)は6月27日、宮崎市内で2025年度の「安全衛生推進大会」を開催した。大会には、同社及び協力会社の職員が多数参加。安全表彰や防災講話、安全宣言を通じて、参加者は更なる安全意識の高揚を図り、ゼロ災害の達成へ邁進していくことを誓った。

 挨拶で朽木社長は、今年6月から熱中症対策が義務化されたことを説明する一方、業界全体または企業として対策を練り上げたとしても、「最終的には一人ひとりの意識や行動が重要になる」と強調。朝礼時に自身や周囲の人達の体調を確認するなど、「できるところから意識して実践してもらいたい」と呼び掛けた。

 さらに、事故及び労働災害対策に関しては、ヒヤリ・ハットの共有と対策を地道に積み上げていく必要があると指摘。全社的に周知して知見を積み上げていくことで、将来的には新入社員教育にも活用し、「今現在働いている仲間だけでなく、将来一緒に働く仲間の事故・災害防止策にもなる」として、理解と協力を求めた。

 表彰式では、安全表彰を受賞したイ プトゥ レナルディ氏(くちき)と永山政明氏(神村塗装工業)、1級建築施工管理技士を取得した宮東未来氏(くちき)を表彰した。

 防災講話では、防災関連用品や各種耐震建築金物等を取り扱う英光株式会社の木村英之代表取締役が、地震への備えをテーマに講演。防災士でもある木村氏は、能登半島地震で起きたことが宮崎でも起こり得るとして、事前に備蓄しておくべき物資を紹介したほか、事業継続計画(BCP)を策定し、発動体制を整えておく必要性を説いた。

 熱中症対策をテーマに講話を行った安全管理室の小松伸行室長は、今年6月から事業者に対して、早期発見のための体制整備、重篤化を防止するための措置の実施手順の作成、関係作業者への周知が義務付けられたことを説明。熱中症を防止するための現場での留意点のほか、発症時の初期対応や具体的な処置方法を解説した。

 大会に際してメッセージを寄せた宮崎労働基準監督署の新盛末弘署長は、「次世代を担う若者から選ばれる魅力的な産業としていくためにも、安全で安心して働ける職場環境を形成していくことが重要」として、関係者全員が職場の安全衛生を形成する当事者の意識を持ち、一層魅力ある職場づくりに邁進することを期待した。

 参加者を代表して安全宣言を行った黒木政春氏は、「労働災害防止に向けたそれぞれの立場に於いて、労働災害防止の重要性について認識を更に深め、安全活動の着実な実施を図るとともに、一人ひとりが安全作業を心掛け、『安全は一人ひとりが責任者』を肝に銘じ、労働災害を絶対に起こさないことを誓う」と述べた。