▲写真は挨拶する山下会長、総会、表彰式の模様
一般社団法人宮崎県産業資源循環協会(山下栄会長)は6月2日、宮崎市内で2025年度「第13回通常総会」を開催した。総会では、24年度事業実績報告及び収支決算報告、25年度の事業計画案及び収支予算案などを原案どおり承認した。
挨拶で山下会長は、各地で相次ぐ自然災害を念頭に、災害に対する備えの重要性を強調。昨年8月の日向灘を震源とする地震で、初めて「南海トラフ地震臨時情報」が発表されたことを踏まえ、県内26市町村と締結している災害発生時に於ける災害廃棄物の処理に関する協定に基づき、有事の際には迅速に支援活動を行う考えを示した。
また、今年2月に一部が施行された「資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律」や、特定技能の対象分野に新たに廃棄物処理が追加される見通しであることに言及。業界を取り巻く環境の変化に対応するため、関連情報を広く会員に提供するとともに、「入って良かったと思える協会を目指していきたい」と述べた。
来賓祝辞では、宮崎県の河野俊嗣知事(代読=長倉佐知子環境森林部長)、宮崎県議会の外山衛議長(代読=川添博議員)、宮崎市の清山知憲市長(代読=岡部卓朗環境部長)、協会顧問の丸山裕次郎県議会議員が挨拶。産業廃棄物の適正処理やリサイクルを通じて、脱炭素化の推進や循環型社会の構築を牽引してもらうよう期待を込めた。
25年度の事業計画に関しては、会員の支援と強力のもと、資源循環のための再生利用促進や不法投棄・不適正処理の防止、会員相互の連帯協調、業界秩序の確立、受託事業や受託講習会、災害廃棄物処理対策などを推進することを確認した。
具体的には、みやざきリサイクル製品の認定や認定製品の活用促進、不法投棄及び不適正処理の防止に向けたキャンペーンなどの啓発活動の実施、優良産廃処理業者の育成、環境自主行動計画の推進、災害廃棄物の処理体制の構築のほか、産業廃棄物の適正処理や再生利用に関する各種講習会・研修会の開催などに取り組む。
表彰式では、功労者表彰の河辺久雄氏(井上商店)と佐藤寛泰氏(佐藤工業)、優良事業所表彰の▽武田建設▽九州北清▽山崎産業―の3社、優良従事者表彰の▽時任和利氏(原田建設)▽福島良弘氏(藤元建設)▽大田浩三氏(永山建設)▽瀧本勝氏(松林資材)▽松永慎二氏(南日本環境センター)―の5人に表彰状と記念品が贈られた。
受賞者を代表して謝辞を述べた河辺久雄氏は、「栄えある受賞は身に余る光栄であり、会長をはじめ業界の皆様の指導と支援のたまもの」「今後ますます職務に精励し、産業廃棄物処理業界と地域社会発展のために邁進していく」と意気込みを語った。
当日はこのほか、労働安全衛生に関する研修会も開催。労働衛生コンサルタントの中村悦子氏と労働安全コンサルタント守田浩之氏を講師に招き、熱中症に関する労働安全衛生規則の改正や熱中症防止のポイントなどを解説した。