▲写真は挨拶する堀之内会長、式典、表彰式の模様
宮崎県中小企業団体中央会(堀之内芳久会長)は5月29日、宮崎市内で創立70周年の記念式典を開催した。式典には、中央会の会員のほか、宮崎県の河野俊嗣知事や宮崎県議会の外山衛議長、九州経済産業局の砂入成章産業部長、全国中小企業団体中央会の佐藤哲哉専務理事ら多数の来賓が出席し、70周年の節目を盛大に祝った。
宮崎県中央会は1955年11月に設立。戦後の復興・安定から高度経済成長、バブル期を経て、長期にわたる経済の停滞を経験し、その後もリーマンショックや新型コロナ禍による世界的な混乱など、幾多の困難を会員とともに乗り越えてきた。
激変する社会・経済環境の中で、近年、会員数は若干の減少傾向にあるが、地域の担い手確保対策として新たに創設した「特定地域づくり事業協同組合」の設立件数が順調に増加しており、会員数は現在で423を数える。
式典で挨拶に立った堀之内会長は、戦後復興の間もない時期から組合を造り、育てる組織の構築に尽力した先人に敬意を表するとともに、組合を上手く活用してもらうため、必要な支援を行う中央会の役割に言及。「組合はまだまだ多くのポテンシャルを秘めている」として、「組合員に寄り添いながら、ともに歩んでいく」と述べた。
来賓祝辞で河野知事は、組合等の健全な発展に大きな役割を果たしてきた中央会の取り組みに感謝の意を示すとともに、物価高騰や人手不足といった様々な課題を抱える中小企業の経営環境の改善に努めつつ、地域経済の発展に邁進してもらうよう期待を込めた。
式典では、九州経済産業局長表彰、全国中小企業団体中央会会長表彰、宮崎県知事表彰、宮崎県中小企業団体中央会会長表彰の受賞者に表彰状が贈られた。記念式典の開催に先立ち、マラソン元日本代表の谷口浩美氏を講師に招き、「転んでも踏まれても立ち上がれ!」と題した記念講演会も行われた。
表彰受賞者は次の通り(敬称略)。
*九州経済産業局長表彰
▽優良組合=宮崎地区電気工事業協同組合、赤帽宮崎県軽自動車運送協同組合
▽中央会功労者=安田耕一(宮崎県電気工事業工業組合)
*全国中央会会長表彰
▽優良組合=都城宅地建物取引業協同組合、宮崎県防水工事業協同組合、小林地区林業協同組合
▽組合功労者=植松孝一(宮崎県石油商業組合)
▽組合青年部=宮崎県電気工事業工業組合青年部協議会、協同組合宮崎県鉄構工業会青年部会
*宮崎県知事表彰
▽優良組合=サウスウッド宮崎協同組合、西都消防設備保守協同組合
▽組合功労者=水間慶子(都城中央通り3番街協同組合)、村中弘行(串間地区生コン事業協同組合)、清水三郎(都城宅地建物取引業協同組合)、本部喜好(宮崎地区建設協同組合)
*宮崎県中央会会長表彰
▽組合功労者=外村公明(宮崎県コンクリート製品協同組合)、富永明彦(清栄鉄工センター事業協同組合)、黒岩直樹(日南地区生コン事業協同組合)、黒木保善(INOBECH協同組合)、根井崇之(前同)、井上保洋(宮崎宅地建物取引業協同組合)、吉田建世(宮崎県医師協同組合)、河野和也(南部建設事業協同組合)、西田憲一(宮崎県印刷工業組合)、中原勉(宮崎地区建設協同組合)、盛満俊昭(都北地区建設事業協同組合)、鶴﨑英康(都城宅地建物取引業協同組合)、金子勝生(東諸建設事業協同組合)、前村康成(都城電気工事業協同組合)、原田研一(宮崎県畳工業組合)、上原敏弘(前同)、蕨野武典(都城管工事協同組合)
▽優良職員=橋口弘(門川建設事業協同組合)、川﨑俊一(宮崎管工事協同組合)、酒井辰也(前同)、山本忠之(延岡地区環境整備事業協同組合)、永岡毅(前同)、髙松祐一(東諸建設事業協同組合)、上野布美子(企業サポート協同組合)、日髙美央(日南地区生コン事業協同組合)。
■25年度事業計画など決定
同日には2025年度「第70回通常総会」も開催し、24年度事業報告及び決算、25年度事業計画案及び収支予算案などの各議案を原案どおり承認した。25年度の事業計画では、①中小企業組合の経営基盤強靱化支援②新規組合の設立と組合間連携等支援③組合員企業等の経営支援④中央会組織の支援機能強化―を重点方針に掲げた。
①に関しては、巡回・相談指導の充実強化や教育情報事業に対する支援、組合及び組合員企業のデジタル化・DX・AI活用支援、組合員の新たな取り組みに対する支援などに取り組む。②に関しては、新たな組織課支援や特定地域づくり事業協同組合制度の活用支援、県内企業のビジネスマッチング支援などに取り組む。
③に関しては、人手不足や物価高騰、事業承継といった直面する経営課題への支援のほか、国の施策を活用した事業継続力強化計画などの策定支援、ものづくり補助金・省力化投資補助金による支援を行う。④に関しては、指導員の資質向上や機関誌・ホームページ等を活用した情報発信・情報提供、中央会の会員拡大などに取り組む。