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ゼロ災達成へ決して諦めずに努力 志多組と協力企業

      

▲写真は挨拶する志多社長、大会の模様

 株式会社志多組(志多宏彦代表取締役社長)は6月12日、宮崎市内で2025年の「安全推進大会」を開催した。7月に始まる来期の安全標語に「隠れた危険を摘み取る力 経験活かして先手指導 妥協を捨てて改善・排除 皆で達成『ゼロ災職場』」を掲げ、協力企業と一丸となって、無事故・無災害の達成へたゆまぬ努力を継続することを誓った。

 挨拶で志多社長は、「県内トップゼネコンの名に恥じぬ実績を残せていることは、エンジニアの信用と技術を発注者に高く評価していただいている証」であると同時に、「限られた工期内に優れた品質で、一件の事故も無く、引き渡し続けることができていればこそ」として、社員及び協力企業の安全衛生に係る取り組みに感謝の意を示した。

 一方で、少子高齢化に伴う就業者数の減少や従事者の高齢化、時間外労働の上限規制を念頭に「様々な制約の中で、発注者から高く評価してもらえる仕事を続けられていることは、エンジニアの奮闘努力はもとより、何よりも手を貸してくださる協力企業の力添えがあればこそ」として、安心して仕事ができる体制の充実に注力する考えを示した。

 志多社長は、「しっかりと計画を立て、作業手順を定め、ルールに従って不安全行動を見逃さないことを貫き通した先にしか、建設業の一丁目一番地である無事故・無災害の達成はない」として、諦めることなく、精一杯努力を続けていく必要性を強調。「建設の道を共に歩んで、実り豊かな価値ある人生を築き上げていきたい」と述べた。

 安全表彰では、同社施工の現場で安全衛生管理に対する取り組みが顕著だった協力企業と職長、同じく現場所長、優秀標語の考案者のほか、昨年10月に宮崎空港で不発弾が爆発した際に、昼夜を問わず滑走路の復旧作業にあたり、早期の運行再開に貢献した特別賞の受賞者に対して、志多社長から表彰状と記念品が贈られた。

 安全講話を行った安全管理室の上村康夫室長は、労働災害を未然に防止するため、計画・設計段階で適切にリスク低減措置を講じる必要性を訴えるとともに、同社が施工する現場での安全衛生対策、熱中症対策などを解説。「一人ひとりが命を守るという強い気持ちで、力を合わせて安全施工サイクルを回していこう」と呼び掛けた。

 安全への取り組みを発表した株式会社クロキの黒木正臣代表取締役は、「当たり前のことだからちゃんとする」と幾度となく社員に伝えていることを紹介し、一人ひとりの安全意識を向上させることで、事故は防ぐことができると話した。志多組の大生滉司氏と田端直樹氏も、それぞれの現場で取り組んだ安全衛生対策の内容を紹介した。

 最後に、株式会社カゲヤマの井手政雄氏の発声に合わせて、全員で「ゼロ災でいこう、ヨシ!」と指差唱和を行った。

 大会ではこのほか、産業カウンセラーの錦井祐子氏が「イライラを減らして安全な職場を目指そう!」をテーマに講話を行った。錦井氏は、ストレスが増えればエラーも増えるとして、怒りを制御する「アンガーマネジメント」について説明。イライラが生まれるメカニズムや人によって異なる境界線、イライラを減らすコツなどを指導した。

 表彰受賞者は次のとおり(敬称略)。
▽優良企業賞=クロキ、原田
▽優良職長賞=井手政雄(カゲヤマ)、藤澤京一(幸洋建設工業)
▽安全管理優秀賞=大生滉司(土木本部)、田端直樹(建築本部)
▽安全管理優良賞=林田壮吾(土木本部)、祖田省吾(建築本部)
▽安全管理努力賞=内田雄太(土木本部)、元山健司郎(前同)、島田宏彰(前同)、中八児寛晃(前同)、廣瀬龍希(前同)、請関芳則(建築本部)、黒田拓詩(前同)、脇田純二(前同)、太田芳和(前同)、井手上涼平(前同)
▽優秀標語賞=大仁憲司(土木本部)
▽特別賞=志多組空港作業所(土木本部)。